...鬢盥(びんだらい)を控えてやっているのは...
淡島寒月 「江戸か東京か」
...太陽は浅い盥に雪を押し込んで...
エドワード・シルヴェスター・モース Edward Sylvester Morse 石川欣一訳 「日本その日その日」
...盥の水を以前(もと)の如く清く盈々(なみなみ)として置いて...
石川啄木 「葬列」
...長火鉢の五徳の上には小さい金盥に何か布(きれ)の浸つてゐる湯がふつ/\と沸つてゐる...
高濱虚子 「俳諧師」
...細君の金盥の縁を袖で握つて此方へ來る顏にひたと逢ふ...
高濱虚子 「俳諧師」
...金盥はひっくりかえって水がこぼれた...
田中貢太郎 「一握の髪の毛」
...さうしたら寺男は笑ひながら下駄を出して僕の身體を左の手で抱いて僕の足を盥へ入れて洗つてくれた...
長塚節 「開業醫」
...おつたは汗沁(あせじ)みた手拭(てぬぐひ)を頻(しき)りにごし/\と揉(も)み出(だ)して首筋(くびすぢ)のあたりから一帶(たい)に幾度(いくたび)となく拭(ぬぐ)つて手水盥(てうづだらひ)の水(みづ)を換(か)へた...
長塚節 「土」
...枕元に金盥(かなだらい)を取り寄せて時々絞(しぼ)り易(か)えた...
夏目漱石 「門」
...盥を捨てて行ったというのである...
萩原朔太郎 「郷愁の詩人 与謝蕪村」
...大きい方の娘さんは盥(たらい)で洗濯をしていた...
長谷川時雨 「西洋の唐茄子」
...彼女はちょうど盥(たらい)で子供の下着を洗濯しており...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「審判」
...方々、雨漏りがしていて、家内(やない)のいたるところに、洗面器、盥(たらい)、釜の類が置いてあるけれども、六畳の座敷は、ときどき、天井から雫が落ちる程度だ...
火野葦平 「花と龍」
...忽ち盥は泉水の底にとどいたのである...
牧野信一 「或る日の運動」
...それから又もう一つの盥で再度身體を洗ふ...
三田村鳶魚 「物貰ひの話」
...盥をひっくり返して逃げ...
山本周五郎 「ひとごろし」
...盥は小さくはなかったが...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...耳盥(みみだらい)や剃刀(かみそり)などがそなえてあった...
吉川英治 「私本太平記」
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