...もし又自分の中から吸收し得るものは吸收し盡して...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...二人の盜人と相並んで死に就くまでの悲壯を盡した詩――『耶蘇(イエス)また大聲に呼はりて息絶えたり...
石川啄木 「鳥影」
...最早黄金が盡きて倒れて居つた...
竹越與三郎 「日本の眞の姿」
...全力ヲ盡シテイルコトハ認メラレルガ...
谷崎潤一郎 「瘋癲老人日記」
...其處には流石に世間の苦勞を甞め盡して來た男らしい眞實味がありました...
南部修太郎 「S中尉の話」
...踊りと歌が船の中を領し盡して...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...盜人と惡者の種は盡きないよ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...何處やら物悲しく感傷的にさへさせた花火――花火がすんだ暗い川を、遠くに流(なが)れてゆく三味線の音をきき、船の櫓のきしみを耳にしながら、話も盡きて、無言で漕がれてゆくのはさびしかつた...
長谷川時雨 「花火と大川端」
...その際「現在」は完全に一切を支配し盡す故...
波多野精一 「時と永遠」
...他者の純粹の象徴としての自己を主張することに盡きる...
波多野精一 「時と永遠」
...當時英公使の盡力は日本の爲にしたるに非ず...
福澤諭吉 「亞細亞諸國との和戰は我榮辱に關するなきの説」
...即ち其帝室に盡す所は單に過去報恩の一點に在るものにして...
福沢諭吉 「帝室論」
...望の盡きた心と弱り果てた身體に似つかはしい聲で――痛々(いた/\)しく細い吃(ども)り勝ちの聲――で...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...それの認識はよし因果の認識に盡きないとしても...
三木清 「歴史哲學」
...」和尚の話は何時迄も盡きなかつた...
水上瀧太郎 「山を想ふ」
...谿々峰々盡く青葉の吐息に薫つて居る...
吉江喬松 「山岳美觀」
...その都度こちらもくるしい云ひわけの辭を盡しては...
吉川英治 「折々の記」
...要は靜かな海岸沿ひの長い/\松原を歩き盡したいといふにあつた...
若山牧水 「樹木とその葉」
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