...その一切の方面を盡して...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...相川の植物は急激に襲ふ寒氣の爲に樹の表面は盡く死んでしまふものと見えて...
江南文三 「佐渡が島のこと」
...上町の盡きむとする處に...
大町桂月 「房州の一夏」
...」サイラスは熱心に親切を盡す事を誓つた...
ロバート・ルイス・スティーヴンソン 佐藤緑葉訳 「醫師と旅行鞄の話」
...云(い)はゞ彼(かれ)は昔(むかし)も今(いま)も全(まつた)く歌(うた)ひ盡(つく)されぬ歌(うた)を...
アントン・チエホフ Anton Chekhov 瀬沼夏葉訳 「六號室」
...天の羽衣(はごろも)撫で盡(つく)すらんほど永き悲しみに...
高山樗牛 「瀧口入道」
...大阪の住友銀行の友人O君の盡力で...
谷崎潤一郎 「恐怖」
...來らむ慘禍――其民は屠られ盡し...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...「東方見聞録」がヨーロツパぢゆうを席捲して「日本は大洋の東方にある島國にして――黄金は無盡藏なり」といふポーロの法螺が西半球の人間たちを昂奮せしめたのは...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...肥料にあてられている智利硝石は遠からず掘り盡して...
長岡半太郎 「ノーベル小傳とノーベル賞」
...湖はすぐ見えなくなり、木立も盡きて、まともに八月の太陽の光を浴びながら、石の多い道――と云ふよりも、凸凹の甚しい岩――の上を手綱を緩めたり締めたり(下りには緩めて、上りには締めろと教へられたので)しながら、馬の數倍の用心をしいしい進んで行くうちに、いつしか驚くばかり壯大な景色の中に立つてゐた...
野上豐一郎 「湖水めぐり」
...覺(さと)られるな」二人は追跡のあらゆる祕術を盡しました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...手掛りも悉(こと/″\)くあさり盡してしまつて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...お君は精も根も盡き果てゝ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...そのまゝ力が盡(つ)きて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...それの時間的性格が現在に盡きる如く...
波多野精一 「時と永遠」
...であることに主として存し乃至盡きるとしたならば...
波多野精一 「時と永遠」
...かの學士(がくし)どの其病床(そのびやうしよう)に不圖(ふと)まねかれて盡力(じんりよく)したるが原因(もと)となり...
樋口一葉 「經つくゑ」
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