...……といつても文藝家は總て他人の趣味や感興に媚びるために全力を盡すべきだといふのではない...
會津八一 「趣味の向上」
...その理想が未だ自然的素質を征服し盡すに至らず...
阿部次郎 「三太郎の日記 第三」
...若し俺が俺の衷にあるだけの光を盡して照さうとした處で...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...我が彼猶太(ユダヤ)をとめに逢はんとていかなる手段を盡しゝを知るか...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...盡る期なき滑稽の葛藤を惹起せり...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...いろ/\手を盡して深切を運んだ事を思ひ出した...
伊藤左千夫 「古代之少女」
...かの女の方に話題が盡きて...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...云(い)はゞ彼(かれ)は昔(むかし)も今(いま)も全(まつた)く歌(うた)ひ盡(つく)されぬ歌(うた)を...
アントン・チエホフ Anton Chekhov 瀬沼夏葉訳 「六號室」
...支那海の盡くる所...
竹越三叉 「世界の日本乎、亞細亞の日本乎」
...こんなことを考へながら窕子はじつとそこに立盡した...
田山花袋 「道綱の母」
...明神岬の鬱蒼たる森に至つて盡きてゐる比良の支脈を後にしてから船はやゝ山の眺望から遠ざかつて安曇川の河口に擴がつてゐる平洲を左舷に見て進んでゆくが...
近松秋江 「湖光島影」
...ワイワイと騷ぐだけだ」門番彌市の話は相當要領を盡します...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...金も精氣も(くら)ひ盡されて...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...樣樣の苦勞をし盡して來た...
萩原朔太郎 「宿命」
...人事を盡しうるそのことがすでに天命によるのである...
波多野精一 「時と永遠」
...此眞宗の備後に於ける布教は專ら親鸞の弟子明光(光昭寺開山)の盡力によるもので...
原勝郎 「鎌倉時代の布教と當時の交通」
...そして、手を盡して、ロチスターさまが、まるで世界中にまたとない貴重なものだつたかのやうに探したのに拘らず、その女のことは、皆目(かいもく)分らなかつたのです...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...時間と共に無終無極無盡無窮なるべしとなり...
森鴎外 「柵草紙の山房論文」
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