...十八歳の蘭子が盛装してお嫁入りする姿を妄想していたのである...
江戸川乱歩 「江川蘭子」
...K夫人は盛装して自家用の車に乗り...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「耳香水」
...それが終ったので盛装して死んで往った...
田中貢太郎 「陸判」
...独りで盛装して出て行き...
徳田秋声 「縮図」
...良家の児女盛装してカッフェーに出入す...
永井荷風 「偏奇館漫録」
...二人ともに盛装して...
中里介山 「大菩薩峠」
...あの方に盛装して巴里(パリー)あたりを歩いていただきたい...
長谷川時雨 「九条武子」
...ある日曜日その士盛装して来るを見...
南方熊楠 「十二支考」
...特に盛装して社殿と寺...
柳田国男 「海上の道」
...その呉羽嬢は湯殿の中からイキナリ盛装して出て来るのですか」「そうらしいのう」「妙ですね...
夢野久作 「二重心臓」
...他(た)の夜毎(よごと)に盛装して散歩に出る三人の女とキキイとの間にどんな身分の懸隔(けんかく)があるのか解(わか)らなかつた...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...楊貴妃(ようきひ)のように盛装して施主に雇われてゆく...
吉川英治 「かんかん虫は唄う」
...窪所(くぼしょ)の侍までみな盛装して従った...
吉川英治 「私本太平記」
...その時分を、この安土では、さながら盆と正月を、一度に迎えたような賑(にぎわ)いで、全城全市、盛装していた...
吉川英治 「新書太閤記」
...赤面の至りでございまする」彼の妻女もやがて盛装して...
吉川英治 「新・水滸伝」
...この家の長者の娘が盛装して給仕に侍(はべ)っているのが目についた...
吉川英治 「源頼朝」
...盛装して――女の外出は浮いた感傷に酔っている...
吉川英治 「宮本武蔵」
...王は盛装して塔の段に現われた...
和辻哲郎 「鎖国」
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