...汁を盛り飯を盛る...
伊藤左千夫 「去年」
...小皿に盛るほどもない小鳥を煮て...
伊藤左千夫 「新万葉物語」
...干潟(ひがた)に落つる貝の葉に盛るべき程の情(なさけ)あらば...
薄田泣菫 「泣菫詩抄」
...毒でも盛るのかい」「毒じゃ直ぐ露見(ばれ)るから...
田中貢太郎 「雀の宮物語」
...売出しの広告の楽隊が人の出盛る辻々(つじつじ)や勧工場の二階などで騒々しい音を立てていた...
近松秋江 「うつり香」
...彼が友人に新発見の植物性アルカロイドを一服盛るとか...
アーサー・コナン・ドイル Arthur Conan Doyle 大久保ゆう訳 「緋のエチュード」
...」糺は飯を盛るお庄の横顔を眺めながら笑った...
徳田秋声 「足迹」
...古来哲学ではこの思惟の科学である論理学に様々な内容を盛る必要を感じて今日にまで来ているのである...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...この意味において私は――如何なる生活意欲を盛るかは作家各自の問題に任せて――将来の文学に希望をかける...
豊島与志雄 「現代小説展望」
...もと酒を盛る器(うつわ)の名であった...
中里介山 「大菩薩峠」
...刻を盛る砂時計の九(ここの)たび落ち尽したれば...
夏目漱石 「薤露行」
...毒薬なんか頼まれたって人に盛るかい...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...毒を盛る氣になつたのも無理はないよ」元町の仙太は得々として言ふのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...燃え盛る居住地の跡に接近した...
A. ビアス A.Bierce The Creative CAT 訳 「チカモーガ」
...欠茶碗に沢庵を盛るようなことはあっても...
久生十蘭 「湖畔」
...これからの新らしい複雑な思想を盛るには...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...鉢(はち)へ御飯を盛る仏家の式のものであった...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...「おれに毒を盛るような者もあるまい」と大和守は杯を取りながら云った...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
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