...肉を盛る土器を愛し...
芥川龍之介 「文芸的な、余りに文芸的な」
...酒を盛る手つきも荒々しかったが...
李孝石 「蕎麦の花の頃」
...菜の花の咲き盛るころには...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...誰か夜に盛る盃の底の藥を悔まざる...
薄田泣菫 「泣菫詩抄」
...花鳥によって盛り得るだけの思想を盛るべきである...
高浜虚子 「俳句への道」
...吾もつゞいて入るに、こゝは此度新に建てし長方形の仮屋(かりや)にて二列にテーブルを据ゑ、菓子の塔(たふ)柿林檎の山、小豚の丸煮(まるに)、魚、鳥の丸煮など、かず/\の珍味を並べ、テーブルの向ふには給仕ありて、客の為に皿を渡し、物を盛る...
徳富盧花 「燕尾服着初の記」
...どうもその毒を盛るというやつは...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...それら一切のものを盛る一つの容器――一つの舞台が必要なのである...
豊島与志雄 「舞台のイメージ」
...盛るに政治的宗教的...
直木三十五 「大衆文芸作法」
...さは思わず」と語り終って盃(さかずき)に盛る苦き酒を一息に飲み干して虹(にじ)の如き気を吹く...
夏目漱石 「薤露行」
...青春の盃(さかずき)に恋の血潮を盛る...
夏目漱石 「虞美人草」
...毒を盛るは刃(やいば)を加ふると等しからず...
夏目漱石 「人生」
...場合によれば琴子だって一服盛るぐらいのことはやってのけるさ」というと急にわたしの手をとって...
久生十蘭 「ハムレット」
...テーブルの上の古いランプの灯影(ほかげ)は一心に耳を傾けてゐる人達の横顔を画のやうに照してゐる……炎え盛る火と切りに降る雪と葡萄酒の香りとに抱かれて過ぎゆく冬の夜……を想つてゐた方がどれ位心に合ふか知れないと思ひました...
牧野信一 「嘆きの孔雀」
...人の出盛る時刻になると庭先に出て...
牧野信一 「南風譜」
...到底内部の光焔を盛るに堪へぬ所から...
横瀬夜雨 「花守」
...どんな特徴のある文化でも政治でもそれが熟れ盛るころになりますと頽廢期に入り...
吉川英治 「折々の記」
...敵の腹中に毒を盛るの隠密を放つこと幾度か知れなかったのである...
吉川英治 「新書太閤記」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??