...盛り上げた雪のように純白なリンネルを着た貴女はなめらかな言葉で都会人らしく田園を褒め讚えていた...
有島武郎 「フランセスの顔」
...な」仏家の出なるIが器用に円く飯を盛り上げた茶碗を渡すと...
有島武郎 「骨」
...もしも天が彼に借すに相当の歳月をもつてしたならば彼は必ず作品のうえにこれをみごとに盛り上げてみせたに違いない...
伊丹万作 「人間山中貞雄」
...この機を外さず一気に盛り上げて...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...其の土を盛り上げて...
大町桂月 「金華山」
...山女魚(やまめ)の煮付かなにかを皿に盛り上げ...
田中英光 「箱根の山」
...日本画家でカンバスへ日本絵具を盛り上げる実験をする人がないのはむしろ不思議なくらいである...
寺田寅彦 「異質触媒作用」
...こうした主題の積極性を盛り上げねばならぬ要求に迫られているということが現在日本の社会的真実なのである...
戸坂潤 「世界の一環としての日本」
...同保安法案などにも「できるだけその内容を盛り上げる」という話である...
中谷宇吉郎 「「もく星」号の謎」
...その中に盛り上げられたように膨(ふく)れて見える珠根(たまね)を眺めていたが...
夏目漱石 「変な音」
...ささくれた肉を盛り上げて...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...彼は会話を盛り上げる役目を果たし...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...面倒といった風に真中へ盛り上げて四方に広げるものですから...
村井政善 「蕎麦の味と食い方問題」
...盛り上げたようにして置いて...
森鴎外 「かのように」
...盛り上げたようになっている水の上に投げた...
森鴎外 「杯」
...再び燃え尽きる榾柮の上へ新らしく枯枝を盛り上げた...
横光利一 「日輪」
...穢(きたな)い土が盛り上げてあった...
吉川英治 「銀河まつり」
...刻々と水嵩(みずかさ)を盛り上げてくる城壁の水勢に施す術(すべ)もなく騒いでいる様子が...
吉川英治 「三国志」
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