...かれらはむかしの大酒呑みと酒盛り連中の強情な精霊であり...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...丁度赤い椿の盛りであつたところから...
高浜虚子 「椿子物語」
...十二歳になると、奉公盛り、十三、十四となると、ちっと薹(とう)が立ち過ぎて使う方でも使いにくくて困るといったもの……十四にもなってぶらぶら子供を遊ばして置く家があると、「あれでは貧乏をするのも当り前だ...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...どうして死んでしまったのだろうねえ? あんな可愛い盛りの子供を残して!」と私はさっき見たあの淋しそうな少年の姿を思い浮べながら聞くともなくそう独語(ひとりごと)したが...
橘外男 「逗子物語」
...広場の片すみに高く小砂を盛り上げた土手のようなものがあった...
寺田寅彦 「花物語」
...人間は牛馬のように駆使(こきつか)いさえすれあ可(い)いものだと思っている人間だもの」三十三夏の暑い盛りになってから...
徳田秋声 「あらくれ」
...とにかく昌造はまさにはたらき盛りであつた...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...男体の秋それに似ぬ臙脂(えんじ)虎と云ふものありや無しや知らねど紅葉の真盛りの男体山を真向正面から抒して...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...お盆がすむと盛り返して来る...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...食堂のまぶしい明かりがきらきら照らし出しているのは、古い銀器やら超高価なグラス、山盛りの花々、それにボヘミヤン・グラスに注がれた赤ワインであった...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「王冠の重み」
...警察とうまくやっていく知恵ならてんこ盛りだ...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「鉄面皮」
...むら/\と肉を盛りあげるやうに私の体の中から湧いて来る...
水野仙子 「脱殼」
...ムシロの端を掴んで盛り上げる...
三好十郎 「おりき」
...私のいちばん若い盛りの時をそこで過したわけである...
柳田国男 「故郷七十年」
...その地殻のドン底から鬱積しては盛り上り...
夢野久作 「戦場」
...坑(あな)のまわりには高く土が盛り出されていた...
吉川英治 「新書太閤記」
...快活林(かいかつりん)という盛り場がある...
吉川英治 「新・水滸伝」
...ではそれだけ、街にその時悪人が減っていたかというと、盛り場の事件も、岡場所(おかばしょ)の情痴沙汰(じょうちざた)も、夜盗も、強請(ゆすり)も、人殺しも、文政末期の世間には相変らず瓦版(かわらばん)が賑わって、江戸の街はすこしも澄んで来たとは見えない...
吉川英治 「鍋島甲斐守」
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