...そこにあつた椀の中のものを盃洗にあけると...
有島武郎 「骨」
...密(そつ)と盃洗を持つて来て...
石川啄木 「菊池君」
...密と盃洗を持つて來て...
石川啄木 「菊池君」
...盃洗が出るとなっては...
泉鏡花 「薄紅梅」
...)ちょっと一杯(ひとつ)ぐらい……お盃洗がなくて不可(いけ)ませんわね...
泉鏡花 「薄紅梅」
...広巳はそれを飲んで盃洗(はいせん)ですすごうとしたが...
田中貢太郎 「春心」
...盃洗(はいせん)のなかへ滾(こぼ)し滾しして...
徳田秋声 「縮図」
...盃洗は床柱に当ってガッチと砕ける...
中里介山 「大菩薩峠」
...「本當に酒を呑んだのは、吸物椀と盃洗と、吐月峯(はいふき)さ」「へエ――」「俺は三猪口(ちよこ)とは呑んぢや居ねえ」「すると?」「間拔けだなア...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...そんなところで盃洗なんか振り回して」芸子共の頭越しに、盃洗の水を、屋根の上へ捨てると、奇月宗匠その中へ徳利で三本まで、なみなみと酒をつがせてしまいました...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...盃洗一パイを見事に傾けて...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...盃洗をとって水を弥八に浴びせる)弥八 ぷッ...
長谷川伸 「一本刀土俵入 二幕五場」
...盃洗に冷え燗の酒をつぐ...
長谷川伸 「一本刀土俵入 二幕五場」
...盃洗(はいせん)の中の猪口(ちょく)を挟んで男に遣った...
森鴎外 「牛鍋」
...少なくとも盃洗(はいせん)などというものはその前には有り得なかった...
柳田国男 「木綿以前の事」
...「なにかはいってますか」栄二は盃の酒を盃洗(はいせん)へあけ...
山本周五郎 「さぶ」
...盃洗(はいせん)の水を切って...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...盃洗(はいせん)へ手をのばしながら...
吉川英治 「松のや露八」
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