...夜(よる)の風は盃の冷(ひや)き縁(ふち)に似たり...
上田敏 上田敏訳 「牧羊神」
...ところで君は芸術派なんだろう?」猿沢の盃にお酌する久美子の小麦色の横顔が...
梅崎春生 「Sの背中」
...底拔(そこぬけ)の祝盃(しゅくはい)やら...
シェークスピヤ William Shakespeare 坪内逍遙訳 「ロミオとヂュリエット」
...代助は一口飲んで盃(さかずき)を下へ下した...
夏目漱石 「それから」
...盃盤(はいばん)を挾んで相對して居りました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...親分子分の盃なら...
火野葦平 「花と龍」
...「あの頃の、友達は……」彼は、盃を手にした儘、仰々しい表情をしながら、そんなに思つた...
牧野信一 「貧しき日録」
...有耶無耶に奇体な平和を感じてしまつて彼と一緒に盃を挙げてしまふのであつた...
牧野信一 「村のストア派」
...満場の婦人たちのために乾盃した...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ルイスヒェン」
...専ら小松を引き来って植えその千年を祝う意で一盃と出掛けたのだ...
南方熊楠 「十二支考」
...その盃もくだけそうな視線で眺めて...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...金や銀の、美しい盃で、なるたけ立派にわたくしが御殿の食卓を装飾いたしますが、しかし一番結構なお杯は御用に取って置きましょう...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...面白い」と盃をあげたが...
山本周五郎 「其角と山賊と殿様」
...「ひとつ受けないか」暫くすると彼はふいに盃を出した...
山本周五郎 「契りきぬ」
...盃(さかずき)を持った手をゆったりとその膝がしらに載せている...
山本周五郎 「竹柏記」
...盃を持った手で「こちらへ」という動作をした...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...おれが盃を三つで置くと...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...私は国老にはならない」七十郎は盃を取った...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
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