...この盂蘭盆会(うらぼんえ)に水辺の家々にともされた切角灯籠(きりこどうろう)の火が樒(しきみ)のにおいにみちたたそがれの川へ静かな影を落すのを見た人々はたやすくこの自分のことばに首肯することができるだろうと思う...
芥川龍之介 「松江印象記」
...水月寺の尼僧達が盂蘭盆会(うらぼんえ)を行ったので...
蒲松齢 田中貢太郎訳 「封三娘」
...隙を見て許宣は袖の中に隠していた鉢盂を出して...
田中貢太郎 「雷峯塔物語」
...私は死にそうだ」鉢盂の中からそうした声が聞えてきた...
田中貢太郎 「雷峯塔物語」
...盂蘭盆(うらぼん)が来たので...
田山録弥 「谷合の碧い空」
...盂蘭盆が近づいて來たので...
田山花袋 「道綱の母」
...彼は頭上の硝子盂を上向けにし...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...宿から萩の餅を一盂(ひとはち)くれた...
徳冨蘆花 「熊の足跡」
...盂蘭盆の十三日の...
豊島与志雄 「怪異に嫌わる」
...一俳諧師(はいかいし)松風庵蘿月(しようふうあんらげつ)は今戸(いまど)で常磐津(ときはづ)の師匠(しゝやう)をしてゐる実(じつ)の妹(いもうと)をば今年は盂蘭盆(うらぼん)にもたづねずにしまつたので毎日その事のみ気にしてゐる...
永井荷風 「すみだ川」
...間もなく盂蘭盆(うらぼん)が近づいてくる...
永井荷風 「にぎり飯」
...あなたの骨(こつ)はあたしが長崎迄抱いて行ってあげますから」盂蘭盆(うらぼん)の夜の出来事検屍やら骨上(こつあ)げやら葬式やらと...
久生十蘭 「平賀源内捕物帳」
...なお黒龍江河盂に沿える満洲に異ならざるにおいてをや...
日野強 「新疆所感」
...御命講(おめいこう)秋┌七夕└芭蕉忌(ばしょうき)└盂蘭盆会冬┌新年 冬┌十夜...
正岡子規 「墨汁一滴」
...本当の盂蘭盆(うらぼん)の月だな...
正宗白鳥 「月を見ながら」
...盂宗藪(もうそうやぶ)の技け道をお急ぎなさいました途中でも」「や...
吉川英治 「江戸三国志」
...祭礼では祇園祭・盂蘭盆会・端午の節句...
和辻哲郎 「鎖国」
...本来仏法者は衣盂(えう)のほかに何ら財宝を持ってはならないのである...
和辻哲郎 「日本精神史研究」
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