...がたぴしという物音は皿鉢飛んだ騒動(さわぎ)なり...
泉鏡花 「活人形」
...お午(ひる)ごはんのときにお皿(さら)をひつくりかへしました...
鈴木三重吉 「青い顔かけの勇士」
...アスパラガスとマヨネーズとを皿に盛ってくれる...
豊島与志雄 「或る作家の厄日」
...血の滴るような羊肉を盛った皿が際限もなく現われてくる料理場口の上方には...
豊島与志雄 「秦の憂愁」
...戸棚をあけて食殘りの物を皿まで嘗めてしまつたり...
永井荷風 「或夜」
...皿を置いて立つて行く娘の後姿を見たらふと帶の結び目の非常に小いのに氣がついた...
長塚節 「旅の日記」
...皿小鉢(さらこばち)から箸(はし)茶碗(ちゃわん)に至るまで汚(きた)ない事はなはだしい...
夏目漱石 「満韓ところどころ」
...周囲が暗い中にこの灯明皿が比較的明瞭に輝やいていたので小供心にこの灯を何遍となく見た時の印象が細君の禿に喚(よ)び起されて突然飛び出したものであろう...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...毒食はば皿までの心理で...
林芙美子 「浮雲」
...肉の皿は一皿が一口になり...
ジョナサン・スイフト Jonathan Swift 原民喜訳 「ガリバー旅行記」
...七皿ぐらいの皿数を並べさせて白米の残飯をむやみにこしらえ...
久生十蘭 「ノア」
...彼は眼を皿のようにして...
ニコライ・ゴーゴリ 平井肇訳 「鼻」
...食堂で又三皿も食ひ...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...奥からは皿小鉢の日本的な物音がする...
前田河広一郎 「ニュー・ヨーク 『青春の自画像』より」
...飾り脚のついた台に載せたお料理の皿など...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...をばさんは山盛に盛り上げた皿の前に...
ライネル・マリア・リルケ Rainer Maria Rilke 森林太郎訳 「祭日」
...皿や鉢の割れる音とともに「新さん」という叫び声が聞えた...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...伊皿子坂を、大股に登って行く木村丈八に後から追いついて行って、一学は笑いながらたしなめた...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
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