...それとても行くとも皈るともなく然として獨り佇むばかりで...
泉鏡花 「遺稿」
...その皈りがけを道草を...
泉鏡花 「遺稿」
...あの海岸を辿つて皈つた...
泉鏡花 「遺稿」
...網代へ皈るんでございますと言ひます...
泉鏡花 「遺稿」
...繁花(はんくわ)の江戸に奉公する事年(とし)ありて後(のち)雪国の故郷(ふるさと)に皈(かへ)る者...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...雪天陽(てんやう)を離(はなれ)て降下(ふりくだ)り地に皈(かへれ)ば天陽(やう)の円(まろ)き象(かたどり)うせて地陰(いん)の方(かく)なる本形(ほんけい)に象(かたど)る...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...もはややめて皈(かへ)り玉へ...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...心えたるはとて立皈(かへ)りぬ...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...皈家(きか)を急(いそぎ)しゆゑ剌(し)を入れざりしは今に遺憾(ゐかん)とす...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...親も皈(かへ)りて住(すみ)けり...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...秋のすゑにいたれば雪をおそれて故郷(ふるさと)へ逃皈(にげかへ)るゆゑ...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...或時田上谷(たがみだに)といふ山中に行(ゆき)て夜更(よふけ)て皈(かへ)るに...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...ひろひとりて背(せ)に負(お)ひ皈(かへ)るに道すがら光ること前の如し...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...かくてはからず時をうつし日も暮(くれ)かゝる皈(かへ)りみち...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...寒さが身に浸みてきたので余はもう皈らうと思つたから右手に見える蘆の所へ舟をつけさして見た...
長塚節 「土浦の川口」
...もう/\皈(かへ)りませうとて横町の闇をば出はなれて夜店の並ぶにぎやかなる小路を氣まぎらしにとぶら/\歩るけば...
樋口一葉 「にごりえ」
...七月上旬皈帆の節獵舟獵具等を小屋に納め置...
松浦武四郎 「他計甚※[#「麾」の「毛」に代えて「公の右上の欠けたもの」、第4水準2-94-57](竹島)雜誌」
...皈りの自動車の中で紀久子はとりとめもなくおきえさんのことを考えていた...
矢田津世子 「父」
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