...七月の日は照り澱(をど)む路辻の砂ぼこりする露店(ほしみせ)に「なう皆の衆...
薄田泣菫 「泣菫詩抄」
...江戸へ行つて皆の衆を見返つて遣らうといふ気は無いか...
田山花袋 「重右衛門の最後」
...ではさようなら、皆の衆、さようなら、大事な愛(いと)しい皆の衆!」彼は皆の者を祝福して、一同に丁寧に会釈した...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...俺(おれ)は大通りからきたんだが、皆の衆、もう熱くなってるぜ、水玉が飛んでるぜ、煮えてるぜ...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...世にいう、待味方の陣備えとは、これじゃ、皆の衆...
直木三十五 「南国太平記」
...皆の衆の迷惑は大變だらう」「なアに...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...狹い部屋に、行燈が一つ、燭臺(しよくだい)が二つ、銘々の表情まではつきり讀める中に、「さて皆の衆、私は此處で、正直のことを申上げて、皆の衆にお詫もし、私の苦しい申出も聽いてもらはなければならないのぢや――」と語り始めました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...皆の衆!――小露西亜喜劇より――市場では奇怪な事件が持ちあがつた...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...「皆の衆といつしよに一杯やるだよ...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...「皆の衆、これあ又、どうしたことだね!」と、蒸溜人(こして)が口をはさんだ...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...「まあ待ちなされ、皆の衆! 何も、無駄な罪科(つみ)を重ねるこたあねえでがせう? ひよつとしたら、これあ悪魔ではないかも知れねえのに!」と、助役が言つた...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...皆の衆聴けよ、この蓬がヨモギだトヨ、我国の学者はトンデモない見当違いをしたもんだ...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...それはこれまで皆の衆が思っているようにアヤメ科なる Iris属(ママ)のアヤメ(従来日本の学者はこのアヤメを渓(ケイソン)だとしているがそれはもとより誤りだ)を指したもんだ...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...皆の衆毛を拝め、蜜柑の毛を...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...さあ御苦労だが皆の衆...
夢野久作 「白髪小僧」
...郷里の皆の衆にも疎遠にすぎて申しわけない...
吉川英治 「新書太閤記」
...――時に、皆の衆に、相談があるがの」「ほ、なんぞ?」「ほかではないが、この武蔵の処分だ...
吉川英治 「宮本武蔵」
...……ただその日だけは皆の衆も仕事を休んで...
吉川英治 「宮本武蔵」
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