...皆々気味悪しく思ひし由に御座候...
芥川龍之介 「尾形了斎覚え書」
...皆々階段を下りて行く...
ヘンリック・イブセン Henrik Ibsen 島村抱月譯 「人形の家」
...「昨年中はあまりに御無沙汰(ごぶさた)致し候(そうろう)ところ伯父さまにはすこやかに月も凍るしべりやの野においでになり露助を捕虜(ほりょ)になされその上名誉ある決死隊に御はいりなされたそうですがかねての御気象さもございましょうとかげながら皆々にて御うわさいたして居りました猶(なお)申上ぐるまでもなく今後共に御身体(からだ)を御大切に我が...
太宰治 「惜別」
...皆々驚く中(うち)にも安堵(あんど)の体(てい)にて一人の男の背に娘御をかつぎ載せ...
永井荷風 「榎物語」
...またお屋敷の皆々様にも改めて御挨拶を申し上げ...
中里介山 「大菩薩峠」
...男谷(おたに)ノ弟子モ皆々タタキ伏セラレテ浅草ノ新堀ヘ道場ヲ出シテ居タガ...
中里介山 「大菩薩峠」
...しばらくは皆々顏を見合せるばかりでした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...と言って皆々袖を引止めた程だったから...
久生十蘭 「平賀源内捕物帳」
...皆々喜ぶ...
古川緑波 「古川ロッパ昭和日記」
...皆々はそつと私の思案顔をそのまゝにして...
牧野信一 「歌へる日まで」
...皆々孜々として仕事に励み...
牧野信一 「酒盗人」
...暗鬱な森を息を殺してここに至った時には思わずほっとして皆々手を執り合って顔を見合わせたことを覚えている...
牧野信一 「ゼーロン」
...人々は皆々打ち悦んで今日の光に感謝してゐる...
牧野信一 「途上日記」
...皆々ほんたうの貴族になつたつもりで...
牧野信一 「船の中の鼠」
...皆々打笑ひ、熊の皮を取り、十文字にさす竹入れ、小屋の軒に下げて見せ、且つ山刀一梃(いっちょう)を与へて帰らしむ...
柳田国男 「山の人生」
...神様からも人間からも救われ得ぬ哀しき二人よりお父様お母様皆々様◇第二の瓶の内容ああ...
夢野久作 「瓶詰地獄」
...弟達は皆々剛健朴茂の好少年...
横瀬夜雨 「花守」
...皆々にも、死出のお供、おくれませぬように」と、残る人々を励まして、すぐことばの下に、自分も刃を仰いで仆れた...
吉川英治 「新書太閤記」
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