...皀莢(さいかち)の実で風に驚く……端銭(はした)もない...
泉鏡花 「薄紅梅」
...竹のあひだには椿や皀角子(さいかち)がごちやごちやに繁つていやにうす暗い...
中勘助 「銀の匙」
...皀角坂(さいかちざか)(水道橋内駿河台西方)は牛込麹町の高台並びに富嶽(ふがく)を望ましめ...
永井荷風 「日和下駄」
...衡門(こうもん)の傍なる皀莢(さいかち)の樹陰に茅葺(かやぶき)の廃屋ありて住むものもなかりしを...
永井荷風 「礫川※[#「彳+淌のつくり」、第3水準1-84-33]※[#「彳+羊」、第3水準1-84-32]記」
...皀莢(さいかち)のやうで更に小さい柔かな葉が繁つて花はふさふさと幾つも空を向いて立つてゐる...
長塚節 「炭燒のむすめ」
...あとで聞いたら雲實(じやけついばら)とも黄皀莢(さるかけいばら)ともいふ花であつた...
長塚節 「炭燒のむすめ」
......
長塚節 「長塚節歌集 上」
...このへんならまず皀莢河岸(さいかちがし)...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...ほかにしかたがなかったのでございますわ」日本橋横山町の皀莢(さいかち)小路というのは...
山本周五郎 「新潮記」
...むかし皀莢の樹でもあったのだろうか...
山本周五郎 「新潮記」
...かれは皀莢(さいかち)小路の家へはゆかず...
山本周五郎 「新潮記」
...皀莢小路と訊けばわかると書いてあげたでしょう...
山本周五郎 「新潮記」
...梅八は先に立って皀莢小路へ戻った...
山本周五郎 「新潮記」
...皀(くろ)い旗には「南安之徳(なんあんのほうとく)」と印し...
吉川英治 「三国志」
...皀莢坂(さいかちざか)の下へ...
吉川英治 「宮本武蔵」
...この皀莢坂(さいかちざか)の門を...
吉川英治 「宮本武蔵」
...皀莢坂(さいかちざか)の驍将(ぎょうしょう)といわれている一人でもあるし...
吉川英治 「宮本武蔵」
...皀莢坂(さいかちざか)の暗い道を...
吉川英治 「宮本武蔵」
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