...白帆は早や渚(なぎさ)を彼方(かなた)に...
泉鏡花 「悪獣篇」
...そこに白帆が列をなして幾つともなく通っている...
相馬泰三 「田舎医師の子」
...先に帆襖(ほふすま)を作って殆(ほとん)ど明石海峡をふさいでいるかと思われた白帆も...
高浜虚子 「別府温泉」
...青草の萠えそめた土堤の向うには白帆が半分ほど見えて荒れた畑のところ/″\には芝居の作り花のやうに菜の花も咲くでせう...
近松秋江 「初雪」
...その微小と孤独とでもはや如何ともしがたい私の生活をかたどつてゐる白帆...
ボードレール 富永太郎訳 「芸術家の告白祈祷」
...さような中にも眼を引いたのは浜辺に沿うて小さな白帆が馳せ行く...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...白帆は力なさ相にぐつたりとする...
長塚節 「おふさ」
...其うちに後の白帆が先になつて汀傳ひに二つ動きはじめたやうである...
長塚節 「白甜瓜」
...眞白帆を掛けのつらなめ...
長塚節 「長塚節歌集 中」
......
長塚節 「長塚節句集」
...見渡す限り一片の白帆もない...
長塚節 「彌彦山」
...白帆をふくらませ...
長谷川時雨 「初かつを」
...失職して見た夢燃へるやうに暗い夜月がトンネルにくゞりこんで沖では白帆がコトコト滑つてゐたそこでセツケン工場を止めさせられた私がソーダでカルメラのやうに荒れた手を香水の中にひたして泣いてゐた...
林芙美子 「蒼馬を見たり」
...白帆が見える、燕が飛んだ...
原民喜 「鎮魂歌」
...白帆が見える...
原民喜 「鎮魂歌」
...白帆をかけた川船が減って...
柳田国男 「故郷七十年」
...白帆をはった川船がひんぴんと通る日の風は...
柳田国男 「故郷七十年」
...白帆変得紅帆好...
與謝野寛・與謝野晶子 「満蒙遊記」
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