...我我自身も亦民衆であることを発見するのは兎も角も誇るに足ることである...
芥川龍之介 「侏儒の言葉」
...悪芸術的気質を持った青年の「人間の悪」を発見するのは誰よりも遅いのを常としている...
芥川龍之介 「侏儒の言葉」
...バチルスを発見すると否とはさまで吾人の人生に関与する所なしと雖(いへ)ども...
石川啄木 「閑天地」
...誰も知らない脱(ぬ)け孔(あな)を発見するまでには...
海野十三 「空襲葬送曲」
...将来これ以上に劣等化する自分自身を発見するよりは...
海野十三 「十八時の音楽浴」
...犯人の侵入逃走の経路などを発見する為の綿密な捜索を行ったが...
江戸川乱歩 「悪霊」
...たった一つの足跡さえも発見することは出来なかった...
江戸川乱歩 「吸血鬼」
...必ず見つかる麻縄の端を発見するのでも...
江戸川乱歩 「孤島の鬼」
...自己の経験を他の中に発見するといふこと...
田山録弥 「自他の融合」
...他に対して自己を発見することである...
田山録弥 「批評」
...朝食のときに吾々の話していた問題がもう講義の種子になっているのを発見することがしばしばあった...
寺田寅彦 「レーリー卿(Lord Rayleigh)」
...総(すべ)ての真に価値を発見する自然主義もまた充分なる生命を存して...
夏目漱石 「教育と文芸」
...セエブル焼きの置時計の細かい唐草模様のなかに隠されている貴婦人や農夫や、フランダースの飾り皿の和蘭(オランダ)の風景や、鯨に銛(もり)をうっている諾威(ノルウェー)の捕鯨船の図などに眼をよせて眺めると、今まで見落としていた小さな花々や、浮雲や、遠い風車や、波の間で泳いでいる魚などを、見るたびに、その中で、新しく発見する...
久生十蘭 「キャラコさん」
...また傷の中の小銃弾や大砲の弾丸の破片をX光線の透写によって発見する装置が...
宮本百合子 「キュリー夫人」
...それだけ自身に弱点を発見するし...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...その中に事件の核心を発見する」と云って舌を捲いた位である...
夢野久作 「暗黒公使」
...忠平の死顔を発見するに到るまでの私の気持を繰返し繰返し考え直してみた...
夢野久作 「眼を開く」
...いまだに一つも私は発見することが出来ない...
横光利一 「夜の靴」
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