...然(しか)るにこの大勢力ある金港堂が一大小説雑誌を発行するに方(あた)って如何(いか)なる大作家でも招き得られるのに漸(やっ)と二十歳(はたち)を越えたばかりの美妙を聘(へい)して主筆の椅子(いす)を与えたのは美妙の人気が十分読者を牽(ひ)くに足るを認めたからであろう...
内田魯庵 「美妙斎美妙」
...あるいは渠らが長崎で発行する露文の機関雑誌を助成したり...
内田魯庵 「二葉亭四迷の一生」
...一盗賊の為に号外を発行する騒ぎである...
江戸川乱歩 「黄金仮面」
...陸地測量部のこのあたりの五万分図は未だ世に発行するに至らざるが...
大町桂月 「層雲峡より大雪山へ」
...東京一流商店連合商品切手を発行する事を計画したところ...
相馬愛蔵 「私の小売商道」
...そこは一応入場者を審(しら)べて切符を発行するところだった...
谷譲次 「踊る地平線」
...こうして機関乃至補助機関としての広義の新聞紙を発行する――編集・印刷・配布する――ものは...
戸坂潤 「現代哲学講話」
...続々この種のパンフレットを発行するつもりだと云った...
戸坂潤 「現代日本の思想対立」
...他ならぬ愈々研究的な学術雑誌を発行することを経営の基本としようというのだ...
戸坂潤 「『唯研ニュース』」
...月々発行する雑誌の編輯や印刷の事務までを引受けて...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...大正二癸丑(みずのとうし)の年春三月小説『すみだ川』幸(さいわい)に第五版を発行すると聞きて荷風小史すみだ川序わたくしの友人佐藤春夫(さとうはるお)君を介して小山(おやま)書店の主人はわたくしの旧著『すみだ川』の限定単行本を上梓(じょうし)したいことを告げられた...
永井荷風 「すみだ川」
...都下で発行するあらゆる新聞の紙面が埋(うず)まったのは...
夏目漱石 「初秋の一日」
...いろは本より薄つぺらな小冊子を矢継ぎばやに発行するといつた手合なんだが――さうした紳士の一人が...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...文学の同人雑誌を発行する相談で夜を更してゐた...
牧野信一 「海路」
...従来の雑誌五六種を発行するのみで居た某区内の某社までが...
宮武外骨 「一円本流行の害毒と其裏面談」
...其の癖新体詩家である保雄は不断相応に後進の韻文作家を引(ひき)立てゝ、会を組織する、雑誌を発行する、其等の事に金銭と労力を費(つひや)して居る事は一通(とほり)で無い...
與謝野寛 「執達吏」
...荷揚場(ば)の苦力(クリイ)や弥次馬に取巻かれて車上の柚木君が青くなつたのは早速(さつそく)船内で発行する「※田パツク」第二集の好材料となるであらうが...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...かくてもし国家がその国の紙幣を発行するものとするならば...
デイヴィド・リカアドウ David Ricardo 吉田秀夫訳 「経済学及び課税の諸原理」
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