...この一家の主人にして妄(みだり)に発狂する権利ありや否や? 吾人はかかる疑問の前に断乎(だんこ)として否と答うるものなり...
芥川龍之介 「馬の脚」
...」「そんなことくらいでも発狂するものかな...
芥川龍之介 「たね子の憂鬱」
...発狂することを恐れながら...
芥川龍之介 「歯車」
...そばぢかくでみた宇宙女囚の肢体といい容貌といいあまりながく見ていると脳髄がきゅーっと縮まり発狂するのではないかといったような恐怖にさえ襲われるのであった...
海野十三 「宇宙女囚第一号」
...奇怪な実在をつかんで発狂することのないように...
海野十三 「放送された遺言」
...このままでは発狂するか...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「恐怖の幻兵団員」
...自殺する女や発狂する男や...
谷譲次 「踊る地平線」
...私はきっと発狂するに違いないような気がしました...
谷崎潤一郎 「痴人の愛」
...発狂する危険からわずかにわれわれを守ってくれる...
久生十蘭 「フランス伯N・B」
...それにしても学生の発狂する者が多いといふことはちよつと考へさせられる...
北條民雄 「続重病室日誌」
...ここへ来たら死ぬか発狂するかです...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「諜報部」
...必ず発狂するだろうという気がした...
山本周五郎 「菊千代抄」
...お前が完全に発狂すると同時に俺の研究も完成するのだ...
夢野久作 「怪夢」
...発狂するほど深刻な程度にまでドウして読みこなし得たか……という事から疑ってかからねばならぬ...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...……正木博士が見たら発狂するか……本当に自殺するかも知れぬ……...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...其度(そのたび)に気が附いて自分は次第に発狂するのでは無いかと思ふと怖(おそ)ろしさに身を慄(ふる)はさずには居られない...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...おれはこのままで自分を抑えつけていれば発狂するかもしれない)かっかっと耳たぶは血で熱くなるばかりだった...
吉川英治 「親鸞」
...それは新郎が嬉しさあまって発狂するという話だったが...
レスコーフ Nikolai Semyonovich Leskov 神西清訳 「真珠の首飾り」
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