...癩者を忌む心も、托鉢を恥づる心も、十字架を逃れむとするの心も、凡て截斷するを要する心は、ズバリと之を截りさげて了つた...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...下を見なさいと人はいうが癩者にとってはその下がないのだ...
伊丹万作 「映画と癩の問題」
...癩者は、彼が無心に生きている瞬間においてさえ、その存在と激しく相剋しているのである...
伊丹万作 「映画と癩の問題」
...癩者の幸福に資する点があるとか...
伊丹万作 「映画と癩の問題」
...癩者(かたい)の族(まき)というなら話は至極疏通する...
久生十蘭 「うすゆき抄」
...今こうして癩者佐柄木と親しくなって行く自分を思い浮かべると尾田は...
北條民雄 「いのちの初夜」
...「あなたが見られた癩者の生活は...
北條民雄 「いのちの初夜」
...癩運動が癩者のためのみのものであるなどとは...
北條民雄 「頃日雑記」
...彼女のいふやうに簡単にみづ江と結婚することが可能であるか? 私は癩者なのだ...
北條民雄 「青春の天刑病者達」
...彼等はみな等しく癩者であり...
北條民雄 「青春の天刑病者達」
...癩者の間で三日でも暮して見るがいい...
北條民雄 「道化芝居」
...癩者はそれを無意識のうちにやつてのけるんだ...
北條民雄 「道化芝居」
...もし癩者の書いたものが癩文学なら...
北條民雄 「独語」
...癩者のみと生活を共にしてゐるため...
北條民雄 「柊の垣のうちから」
...一体に癩者は医学といふものを信用しない傾向がある...
北條民雄 「癩院記録」
...かうした暑さ寒さの不安定は癩者の肉体を木片のやうに飜弄する...
北條民雄 「癩を病む青年達」
...「癩者への接吻」といふ小説を一つ...
堀辰雄 「小説のことなど」
...まだ彼の小説は「癩者への接吻」一篇きりしか讀んでゐないのだ...
堀辰雄 「小説のことなど」
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