...人間の疫癘(えきれい)と做(な)さざるを得んや...
芥川龍之介 「開化の殺人」
...こゝに行はるゝ疫癘(えやみ)に苦められたれば...
ハンス・クリスチアン・アンデルセン Hans Christian Andersen 森鴎外訳 「即興詩人」
...庶人念ずれば、疾疫(しつえき)、癘気(れいき)、家中に入らず...
高神覚昇 「般若心経講義」
...辺陬(へんすう)熱帯瘴癘(しょうれい)の蛮地であって...
橘外男 「令嬢エミーラの日記」
...当時は痘瘡(とうそう)とか麻疹(はしか)とか云う疫癘(えきれい)が流行(はや)って死人が多く出たりすると...
谷崎潤一郎 「少将滋幹の母」
...そこは死(し)や疫癘(えきれい)や無理(むり)な睡眠(すゐみん)の宿(やど)ぢゃほどに...
シェークスピヤ William Shakespeare 坪内逍遙訳 「ロミオとヂュリエット」
...祭司の祈に依りアポローン疫癘をアカイア陣中に湧かしむ...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...斯くもわれらに憤(いきど)ほる?祈祷或は犧牲をば怠る故に咎むるや? 65或は山羊(やぎ)と小羊の薫(くん)ずる匂(にほひ)納受してこの惡癘を退くや? 答を彼に求めん』と...
ホーマー Homer 土井晩翠訳 「イーリアス」
...瘴癘(しょうれい)の気あって人を傷(いた)ましめるが故に来る勿(なか)れの標示を見て...
中里介山 「大菩薩峠」
...ボルネオの癘湿地(カデーラ)のような遠景があった...
久生十蘭 「地底獣国」
...千住の飛鳥(あすか)の社頭で毎年四月八日に疫癘(えきれい)を禳(はら)う符というを出すに...
南方熊楠 「十二支考」
...其村は疫癘を免れると伝へられてゐるのであつた...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...不幸にして疫癘(えきれい)のために命(めい)を隕(おと)し...
森鴎外 「渋江抽斎」
...これはペツテンコオフエルが疫癘学(えきれいがく)...
森鴎外 「みちの記」
...諸国に疫癘(えきれい)の災(わざわ)いがあり...
柳田国男 「海上の道」
...荒川秀俊氏が“戦争と飢饉・疫癘(えきれい)”の一文中にそれを指摘され...
吉川英治 「随筆 新平家」
...とにかく僕は内地を出れば悉(ことごと)くが瘴癘(しょうれい)の地であるという考えをもっていたら間違いだ...
蘭郁二郎 「宇宙爆撃」
...そうしてこの有名な瘴癘の地に一五〇三年の四月末までまごついていた...
和辻哲郎 「鎖国」
便利!手書き漢字入力検索