...斯(こ)うした難癖の附いた処は渡るまい...
江見水蔭 「死剣と生縄」
...二人は真実に愛し合っている癖に...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「情鬼」
...余(よ)固(もとより)山水に耽(ふける)の癖(へき)あり...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...何時(いつ)でも――授業の時間でさえも絵を画(か)きたがる癖がありました...
竹久夢二 「先生の顔」
...復(ま)た何とか難癖(なんくせ)をつけて押し返されないとも限らないので...
田中貢太郎 「竈の中の顔」
...顔に袂を当てがって笑う癖があった...
徳田秋声 「足迹」
...その癖(くせ)どっか依怙地(いこじ)な貧農気質(かたぎ)が...
徳永直 「冬枯れ」
...」「まだそんなことを! ちゃんと自分で知り拔いているくせに――あなたの惡い癖ですよ! じゃこうしましょう...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...またコンシエルジュリの憲兵の一人は監視中いつも安煙草を吹かす癖があって...
野上豊一郎 「パリの地下牢」
...漸(ようや)く日頃の贅澤癖を取り戻した藤屋の彌太郎は...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...小股の切れ上った娘――その癖妙に冷たいところのある娘が大量の人殺しなどを企てようとは...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...婆アの癖に白粉なんかつけやアがつて……カツ!」「稀に帰つてらしつて...
牧野信一 「「悪」の同意語」
...生真面目なことを云はなければならないときとなると稍ともすれば口に吃音の生じる癖のあることは皆に知られてゐるから――さうだ! といふ程の逃げ腰で...
牧野信一 「歌へる日まで」
...「君と斯んなはなしをするやうになつたら僕は急に自分のあんな癖が滑稽になつてしまつて...
牧野信一 「天狗洞食客記」
...今でも右のような真理を気にかけぬ癖が...
トオマス・マン Thomas Mann 実吉捷郎訳 「ある幸福」
...いつしか人の生活を詮索するのが一つの癖になってしまった...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...はて……貧乏癖の抜けぬ奴じゃ...
吉川英治 「新編忠臣蔵」
...読書子はないものねだりをする癖がある...
吉川英治 「随筆 宮本武蔵」
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