...口癖(くちぐせ)のように申(もう)していたのでございますが...
浅野和三郎 「霊界通信 小桜姫物語」
...小児(こども)の癖に...
泉鏡花 「絵本の春」
...厭な癖だなあと思って見ていると...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「妖影」
...この俺に感化されたのか家中が寢鎭つてから小供の襤褸布を取り出しても仕事は明日の晩にして本をよむ事にするどうかすると曉方までもう此頃はあの癖は止まつたらしい然しあの頃の事は矢張り思ひ出すだらうなあの頃は自分にも一番よかつた善惡の觀念が單純にはつきりして居て今程思想は混亂しないで心の儘に振舞つて...
千家元麿 「自分は見た」
...これは私のいちかばちかの潔癖から來てゐるのであらうが...
太宰治 「思ひ出」
...平素のうそをつく癖がこう云う時にもその感慨を誇張させずには措(お)かないのであろう...
谷崎潤一郎 「蓼喰う虫」
...無遠慮にぢろぢろ通りがかりの人を眺める癖を改めなくともよかつた...
田畑修一郎 「医師高間房一氏」
...何も出来もしない癖に...
田山録弥 「雑事」
...くず/\云ふない女に負けた癖にと薙刀つかひの出た側のぢき埒の外に扣へて居た見物の一人が叫んだ...
長塚節 「撃劍興行」
...まだ癖(くせ)が止(や)まないかと一度(ど)は腹(はら)を立(たて)ても見(み)たり惘(あき)れもしたりしたが...
長塚節 「土」
...何もかも酒に代える癖のあった伊之助が...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...元来こうした性癖の発芽は...
萩原朔太郎 「僕の孤独癖について」
...潔癖とかんしやくの話をよくきいたが...
長谷川時雨 「八歳の時の憤激」
...下肚に力を容れて決心するのが癖だつた...
牧野信一 「女に臆病な男」
...私は不眠癖に苦しめられ乍ら...
松永延造 「職工と微笑」
...一度悪い癖が付くとなかなか直らぬものだ」弟子達は皆恥じて小さくなった...
夢野久作 「梅津只圓翁伝」
...見て来たものの批評ばかり自然会話となってしまう外遊者の癖が...
横光利一 「旅愁」
...ことに鶏血草の深紅(しんく)を強くめずるの癖あり...
吉川英治 「江戸三国志」
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