...癒すも癒さんも日本の軍医の責任であるのに...
石川欣一 「比島投降記」
...どちらも内臓を癒すにききめが少くない...
薄田泣菫 「独楽園」
...※(さす)るだけにて人の病気を癒すという...
高村光雲 「幕末維新懐古談」
...長ずるに及んで治癒するどころか...
太宰治 「人間失格」
...癒すことの出来ない大きな怒りと悲しみがある...
野村胡堂 「音波の殺人」
...老父の病いを癒すべく朝鮮人蔘を得るための娘の身売り...
林不忘 「仇討たれ戯作」
...あるいは彼の喉の渇きを癒すためにやってきた天使を愛したのと同じことだった...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...五日で快癒する程度のものであった...
久生十蘭 「新西遊記」
...時はすべての悲しみを癒すと言ったパスカルの言葉は正しい...
平林初之輔 「秘密」
...人間以上の高いところにそれを償ふべき力と癒すべき慰藉を求めさすやうにしてお上げなさいまし...
ブロンテイ 十一谷義三郎訳 「ジエィン・エア」
...だが俺は癒す...
北條民雄 「間木老人」
...それを癒すには顔に水を注ぐが好いと...
堀辰雄 「かげろうの日記」
...医者達もまた直ぐ快癒する患者として彼女をいつも取り扱っているように見えた...
堀辰雄 「風立ちぬ」
...悲しい失意に傷ついた心を凝つと労(いたは)つて再び健やかな明るい心に癒すには大きな忍耐が必要です...
牧野信一 「〔婦人手紙範例文〕」
...それを癒す道は犯罪的な権力を根本的に人民の生活機構から追放して...
宮本百合子 「女の手帖」
...治癒す方の博士じゃないんだな」「……そ……そんな乱暴なことを……モトモト実験用に買った犬ですから僕の勝手に……」「……黙れ……」「……………」「いいか...
夢野久作 「超人鬚野博士」
...その話には、ある男、それは多分その大佐だつたと思ふが、あまり臆病なので、それを癒すため、毎日自分の最も恐ろしいと思ふことをしようと決心し、山へ夜になると、一人行つて笛を吹いたと云ふのである...
横光利一 「書翰」
...それなら果してそれら尽くの病体に必ず効いて快癒するものかどうかとなると...
横光利一 「馬車」
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