...祖母(おばあ)さんの病気を癒すのが一番で御座いますがね...
石川啄木 「鳥影」
...後で癒すのに骨が折れますよ...
佐野昌一 「虫喰ひ算大會」
...さらにまた、医は能く病いを癒すも、命を癒す能わず、とは何という暴論だ...
太宰治 「惜別」
...長ずるに及んで治癒するどころか...
太宰治 「人間失格」
...酒が原因の病気は、酒をたちさえすれば、直ちに快癒する...
豊島与志雄 「愉快な話」
...あふげば農作物の虫害が除かれ病人は平癒するといふのでこれを受ける者が雑鬧(ざつたう)する...
中勘助 「府中のけやき」
...治癒するまでの平均日数が前者は二十四日で...
永井隆 「長崎の鐘」
...一口で喉のおかわきを癒すお方にはこのよく熟れた柿の実はいかゞでございませう...
仲村渠 「果物屋の広告文」
...老父の病いを癒すべく朝鮮人蔘を得るための娘の身売り...
林不忘 「仇討たれ戯作」
...一週間もすれば全癒するだらう」と云ふことであつた...
葉山嘉樹 「万福追想」
...成瀬信吉もここへ来た始めの頃は懸命に注射すれば治癒することもあらうと思つてゐたのではあつたが...
北條民雄 「癩を病む青年達」
...それがまたその苦惱をば癒す...
堀辰雄 「生者と死者」
...さあそうなると舌のもつれを一時的に癒すため...
正岡容 「わが寄席青春録」
...その希望で体も癒す努力をしているとすれば...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...ほとんど癒すことができないまでに絶滅的に深く感じられれば感じられるほど...
三好十郎 「恐怖の季節」
...吃逆の烈(はげし)いのは非常の苦痛を起すものだけれども癒すのは訳もない...
村井弦斎 「食道楽」
...感覚を癒すものは魂に他ならない...
渡辺温 「絵姿」
...僅かにその渇望を癒すほかはなかった...
和辻哲郎 「鎖国」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??