...僕の叔父(おじ)は去年の十一月に喉頭癌(こうとうがん)のために故人になっていた...
芥川龍之介 「冬」
...全國民擧つてメスを加ふべき社會の癌は見出されぬであらうか...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...彼女は癌腫の様な石山新家を内から吹き飛ばすべき使命を帯びて居るかの様に不敵(ふてき)であった...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...三谷氏は胃癌の大手術で經過が惡いさうだ...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...十二年前の乳癌が再発して...
外村繁 「日を愛しむ」
...乳癌の手術をしたという...
外村繁 「澪標」
...「これが癌です」原田医師がその一つを撮(つま)んで...
外村繁 「澪標」
...いと子さんの病気は肝臓癌で...
豊島与志雄 「三木清を憶う」
...あれはもう喉頭癌とか喉頭結核とかで(どちらだか今は忘れた)到底助かる見込は無いのだから...
中島敦 「南島譚」
...やがて食道癌の男が退院した...
夏目漱石 「変な音」
...一人は食道癌(しよくだうがん)であつた...
夏目漱石 「變な音」
...父が喉頭癌で死ぬと...
久生十蘭 「金狼」
...癌腫にもその方の悪性の筋をひいていないから...
久生十蘭 「玉取物語」
...癌だった...
久生十蘭 「肌色の月」
...「港の癌ですね」「癌どころか...
火野葦平 「花と龍」
...富士山を眺めると誰れでも眼に着くが東の横に一つの癌(こぶ)があるだろう...
牧野富太郎 「牧野富太郎自叙伝」
...病気が癌(がん)という不治のものだったので...
山本周五郎 「日本婦道記」
...大きな内政の癌(がん)を作っている...
吉川英治 「三国志」
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