...同棲時代からの宿痾(しゅくあ)が俄(にわか)に重(かさな)って...
内田魯庵 「最後の大杉」
...イングランドの財源を枯渇せしめている目下の宿痾は...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...加うるに宿痾(しゅくあ)に侵され...
関寛 「関牧塲創業記事」
...むしろ私としては病痾礼讃...
種田山頭火 「一草庵日記」
...三月廿八日曇后晴、病痾やゝ怠る、宿は同前、滞在...
種田山頭火 「行乞記」
...宿痾の腎臟病に惱んで居たのではあつたが...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...もっと熱情的な愛の表示を求めるようになったときには幾十年の宿痾(しゅくあ)はすでに膏肓(こうこう)に入ってもはや如何(いかん)ともすることができなかった...
中勘助 「母の死」
...宿痾大によしといふ...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...連日の雨に宿痾よからず...
断膓亭日記巻之四大正九年歳次庚申 「断腸亭日乗」
...宿痾再び発す...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...氷塊一片昨秋予の西遊を思ひ立つや、岡本倶伎羅氏を神戸の寓居に叩かんと約す、予が未發程せざるに先だち、氏は養痾の爲め、播磨の家島に移りぬ、予又旅中家島を訪ふを果さずして歸る、近頃島中の生活養痾にかなへるを報じ、且つ短歌數首を寄せらる、心爲に動き即愚詠八首を以て之に答ふ(其六首を録す)津の國のはたてもよぎて往きし時播磨の海に君を追ひがてき淡路のや松尾が崎もふみ見ねば飾磨の海の家島も見ず飾磨の海よろふ群島つゝみある人にはよけむ君が家島冬の田に落穗を求め鴛鴦の來て遊ぶちふ家島なづかし家島はあやにこほしもわが郷は梢の鵙も人の獲るさとことしゆきて二たびゆかむ播磨路や家島見むはいつの日にあらむ女あり幼にして母を失ひ外戚の老婦の家に生長せり、生れて十七、丹脣常に微笑を湛へて嘗て憂を知らざるに似たり、之を見るに一種の感なき能はず乃ち爲に短編一首を賦す母があらば、裁て着すべき、鬼怒川の待宵草、庭ならば垣がもと、雜草(あらくさ)も交へずあらんを、淺川や礫がなかに、葉も花も見るに淋しゑ、眞少女よ笑みかたまけて、虚心たぬしくあらめと、母なしに汝が淋しゑ、見る心から...
長塚節 「長塚節歌集 中」
...殊に一友の如きは痾を紀州の某温泉に養つてゐたにも拘らず能大阪に来て僕を待合せ...
二葉亭四迷 「旅日記」
...先是菅先生有養痾邸舎未尋芳之句...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...沈痾却作偸間媒...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...困窮と病痾(びょうあ)と羇旅(きりょ)との三つの苦艱(くげん)を嘗(な)め尽して...
森鴎外 「護持院原の敵討」
...宿痾(しゅくあ)の再発に悩んで近頃引き籠り中と...
吉川英治 「三国志」
...身の宿痾(しゅくあ)さえなくば……と思うが...
吉川英治 「私本太平記」
...(遂に彼の宿痾(しゅくあ)は...
吉川英治 「新書太閤記」
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