...俺は俺の痴態(ちたい)をそこに客観的に見るおもいで...
高見順 「いやな感じ」
...彼等の爲す所を以て痴態と笑ふ勿れ...
高山樗牛 「美的生活を論ず」
...見物人に媚ぶるが如き痴態を作って...
谷崎潤一郎 「幇間」
...卿等(けいら)の痴態(ちたい)!さて最後に咄(とつ)! という字を...
田山花袋 「田舎教師」
...石川豊信(いしかわとよのぶ)らと並んで頗(すこぶ)る妖艶(ようえん)なる婦女の痴態(ちたい)を描きまた役者絵も尠(すくな)しとせず...
永井荷風 「江戸芸術論」
...彼等の為(な)す痴態の限りを為し終るまでながめてやろうと...
中里介山 「大菩薩峠」
...今のお前さんの狂態痴態というものを見ていると...
中里介山 「大菩薩峠」
...泰然と鶴子の痴態に見入っている...
久生十蘭 「魔都」
...真に眼を白黒させるが如き痴態を示すのが...
牧野信一 「川を遡りて」
...そしてあれは常態の叔父だからあんな回想で多少鬱屈を晴らされるのだが……前の晩あたり酔ひ過ぎて何かそれに類する痴態でも演じたのかな?「まさか……」「え?」「いや...
牧野信一 「毒気」
...現実離れのした綺麗な男女の滑稽な痴態の有様が村井の繰り展(の)べる巻物の中で行列を成してゐた...
牧野信一 「南風譜」
...この自家でも往々酒の上で演じた様々な痴態がまざまざと回想されて...
牧野信一 「冬の風鈴」
...やがてのことには何んな痴態をも演じかねぬと想像すると音田は...
牧野信一 「まぼろし」
...也評痴態没昂低...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...自己の名のもとに我々人間の欠点と痴態とを描いているのだ...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...便所の横の若夫婦の痴態が目にうかんだ...
山川方夫 「愛のごとく」
...醜悪な痴態の中におれはいるのだ...
山川方夫 「愛のごとく」
...さほどな痴態(ちたい)悪業におよびながら...
吉川英治 「新・水滸伝」
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