...痴態を免れ得ない...
伊藤左千夫 「春の潮」
...俺は俺の痴態(ちたい)をそこに客観的に見るおもいで...
高見順 「いやな感じ」
...見物人に媚ぶるが如き痴態を作って...
谷崎潤一郎 「幇間」
...卿等(けいら)の痴態(ちたい)!さて最後に咄(とつ)! という字を...
田山花袋 「田舎教師」
...彼等の為(な)す痴態の限りを為し終るまでながめてやろうと...
中里介山 「大菩薩峠」
...今し生命判断を頼んで来た痴態の限りの二人の者...
中里介山 「大菩薩峠」
...今のお前さんの狂態痴態というものを見ていると...
中里介山 「大菩薩峠」
...寝台の痴態(ちたい)において...
牧逸馬 「戦雲を駆る女怪」
...たゞ、この一年半ばかりの間の……と、云ふ程のこともないのであるが、己れの痴態が、時々呆然と眺める眼の前の木々の間や、直ぐその先きには海でもありさうな白昼の白い路に、ヒヨロ/\と写るばかりであつた...
牧野信一 「鏡地獄」
...真に眼を白黒させるが如き痴態を示すのが...
牧野信一 「川を遡りて」
...」冷かに自らの痴態を冷笑する快が起る――不思議にホツとする...
牧野信一 「痴想」
...そしてあれは常態の叔父だからあんな回想で多少鬱屈を晴らされるのだが……前の晩あたり酔ひ過ぎて何かそれに類する痴態でも演じたのかな?「まさか……」「え?」「いや...
牧野信一 「毒気」
...この自家でも往々酒の上で演じた様々な痴態がまざまざと回想されて...
牧野信一 「冬の風鈴」
...やがてのことには何んな痴態をも演じかねぬと想像すると音田は...
牧野信一 「まぼろし」
...也評痴態没昂低...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...自己の名のもとに我々人間の欠点と痴態とを描いているのだ...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...便所の横の若夫婦の痴態が目にうかんだ...
山川方夫 「愛のごとく」
...醜悪な痴態の中におれはいるのだ...
山川方夫 「愛のごとく」
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