...船頭はじめ――白痴(たわけ)め...
泉鏡花 「印度更紗」
...などと幾分愚痴も出て...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「消えた霊媒女」
...あの白痴の女にも選ぶということがあり...
田畑修一郎 「石ころ路」
...自身新英蘭(ニューイングランド)で一時白痴院(はくちいん)の看護手をしたことがあると云うて...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...私は白痴のようにぼかんとして...
豊島与志雄 「生と死との記録」
...何も見ていない白痴の眼だ...
豊島与志雄 「憑きもの」
...彼は自分を包囲して攻めよせるそれらの知力の前にあって白痴のごとく...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...恍惚と痴の如くなって...
中谷宇吉郎 「古代東洋への郷愁」
...始まりは単なる老人性痴呆症だったのだと言えますね――加齢による脳の器質的な変性です...
H・ビーム・パイパー H. Beam Piper The Creative CAT 訳 「最愛の君」
...その近くで、白痴面が、れいの眼玉をたえずギョロギョロと動かし、鼻翼をふくらませながら、夢中になって無益な身動きをつづけているさまは、なんといっても、この世のすがたと思われなかった...
久生十蘭 「金狼」
...お祖母(ばあ)さんの愚痴を零(こぼ)すばかり...
二葉亭四迷 「平凡」
...僕が始終こぼしていた様な愚痴――「食えさえすれば...
三好十郎 「俳優への手紙」
...ただ単なる一介の陶痴であることを彼はつねに拒んで...
室生犀星 「陶古の女人」
...われら二人の間にはまだ痴(ちがい)なる歓楽のみ存じたりしを...
森鴎外 「舞姫」
...おえいがにせの白痴だということを...
山本周五郎 「赤ひげ診療譚」
...これも文壇きつての音痴白井喬二と二人だけで...
吉川英治 「折々の記」
...彼は多分に痴愚(ちぐ)な男である...
吉川英治 「新書太閤記」
...兄上にとっては返らぬ愚痴であっても...
吉川英治 「平の将門」
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