...清逸は喀痰(かくたん)を紙に受けていくらかの明るみにすかしてみた...
有島武郎 「星座」
...東の店に痰切飴(たんきり)や氷糸糖(アルヘイ)を買ひに行つた...
石川啄木 「刑余の叔父」
...」としたゝかに痰(たん)をはいて...
泉鏡太郎 「一席話」
...痰(たん)持と見えて...
薄田泣菫 「小壺狩」
...因果でのうて何でござります」語勢に力を付けたはずみに痰(たん)がつかえたのでもあろうか...
谷崎潤一郎 「聞書抄」
...「痰吐を空けて来てくれませんか...
豊島与志雄 「二つの途」
...痰吐を持って室を出て行った...
豊島与志雄 「二つの途」
...そして彼はその上に痰(たん)を吐きかけるのみでは足れりとしない...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...じゃ熊本では煙草(たばこ)を喫(の)まないか痰(たん)を吐かないかというと現に煙草を喫んでいる...
夏目漱石 「道楽と職業」
...多くの物質は温める、冷やす、体質改善、造血、の性質を持つと言われ、下剤、吐剤、去痰剤、は数が多く、次に多かったのは発汗剤と利尿剤であった...
マクス・ノイバーガー Max Neuburger 水上茂樹訳 「医学の歴史」
...これを食すると痰が取れるといっている...
牧野富太郎 「植物一日一題」
...桔梗根(ききょうこん)と称し痰剤(きょたんざい)となるので...
牧野富太郎 「植物知識」
...加之(しかのみならず)咳痰に而平臥...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...痰が向うの路地に飛ぶ...
森鴎外 「ヰタ・セクスアリス」
...炭の粉(こ)まじりの灰色の痰(たん)を舌の尖端(さき)でネットリと唇の前に押出した...
夢野久作 「斜坑」
...青痰(あおたん)を吐きかけて...
夢野久作 「名娼満月」
...かッ!」と馬上から青痰(あおたん)かけて...
吉川英治 「剣難女難」
...痰(たん)を吐く気力もなかった...
吉川英治 「梅里先生行状記」
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