...痩地(やせじ)におとされた雑草の種のように弱々しく頭をもたげてい...
有島武郎 「生まれいずる悩み」
...知れ渡つた痩地である...
高村光太郎 「開墾」
...此所のやうに自給自足すら覚束ないやうな痩地の所へは買出しの人さへやつて来ず...
高村光太郎 「開墾」
...この村では痩地(やせち)の作物に適せぬ所をアテといい...
柳田國男 「地名の研究」
...槲樹は痩地にも根を深くし...
山路愛山 「明治文学史」
...この痩地(やせち)と百姓との宿命を...
吉川英治 「脚」
...人国記にもいわれてる通り、由来(ゆらい)信州人は、智慾は旺(さかん)なるも、争気に富み、郷党和せず、という欠陥(けっかん)があるのと、痩地の十万石で、貧乏財政をやりくりしてる藩役人は、狡策(こうさく)に長(た)け、一揆の対抗には狎(な)れきっているし、そういう方面でも、兵法の家筋だった...
吉川英治 「脚」
...生きるにたえないような痩地(やせち)を見わたして...
吉川英治 「脚」
...いつたい、農家の税とは、沃土、氣温、海濱などに惠まれてゐる地方と、山村の痩地とも、同率一視のものだらうか...
吉川英治 「折々の記」
...山間の八千石に足らぬ痩地(やせち)と...
吉川英治 「剣の四君子」
...山国の痩地でそだち...
吉川英治 「私本太平記」
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