...痩せこけた顏から兩の眼を飛び出させるやうにぎろ/\させて...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...痩せこけた深い凹(くぼ)みが...
モーリス・ルヴェル Maurice Level 田中早苗訳 「碧眼」
...背に痩せこけた女の兒を負っていた...
田山花袋 「トコヨゴヨミ」
...ボブは彼の痩せこけた小さい手を自分の手に握っていた...
ディッケンス Dickens 森田草平訳 「クリスマス・カロル」
...この界隈の痩せこけた案山子(かかし)たち★が...
チャールズ・ディッケンズ 佐々木直次郎訳 「二都物語」
...」お照は痩せこけた手で...
徳田秋声 「足迹」
...三十幾歳の血気盛りなるべき頃からして既に彼は――ツワイクの描くところに依れば――殆ど亡霊のように痩せこけて骨と皮ばかりの肉体...
豊島与志雄 「砂漠の情熱」
...他愛なく笑ひさざめく男達の前で裸踊する痩せこけた女の顏...
南部修太郎 「ハルピンの一夜」
...痩せこけた頬をしていた...
フランツ・カフカ Franz Kafka 原田義人訳 「城」
...これが痩せこけた肩をズリ下げるようにして...
久生十蘭 「平賀源内捕物帳」
...女のジプシーの群れの中では、頭から足のさきまで真っ赤な肩掛を着た一人のひょろ長い、痩せこけた、ものすごい顔の老婆がすぐに目についた...
エルンスト・テオドーア・アマーデウス・ホフマン Ernst Theodor Amadeus Hoffmann 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...いたって年をとった痩せこけた男で...
正岡容 「圓朝花火」
...……青白く痩せこけて……髪毛(かみのけ)をクシャクシャに掻き乱して……無精髪(ぶしょうがみ)を蓬々(ぼうぼう)と生(は)やして……憂鬱な黒い瞳(め)を伏せた……受難のキリストじみた……...
夢野久作 「怪夢」
...さながらに痩せこけた源次の死面(しにがお)のように...
夢野久作 「斜坑」
...近年滅切(めつき)り身体(からだ)が痩せこけて顔色も青褪(あをざ)めて居る...
與謝野寛 「執達吏」
...正面に両手と両足を縛られた男の大きな塑像が之(これ)も煤(すゝ)と塵とに汚れて哀(かな)し相(さう)に痩せこけた顔を垂れ乍(なが)ら天井からぶら下(さが)る...
與謝野寛、與謝野晶子 「巴里より」
...痩せこけた娘の顎の間から...
吉川英治 「雲霧閻魔帳」
...その痩せこけた鼻下(びか)にはうすいどじょう髭(ひげ)が生えていたように思う...
吉川英治 「宮本武蔵」
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