...自分は先に「悄然として塵塚の痩犬の如き一人物」と云つた...
石川啄木 「雲は天才である」
...痩せ衰えた女幽霊の余りの力強さに...
江戸川乱歩 「悪魔の紋章」
...淋しい痩せぎすな後姿などが...
徳田秋声 「爛」
...彼はその影の無い痩せた姿を痛ましそうに見守っていた...
豊島与志雄 「恩人」
...彼らの痩(や)せ細った脛(すね)は...
ユゴー・ヴィクトル Hugo Victor 豊島与志雄訳 「死刑囚最後の日」
...」おばさまは痩せ細って...
豊島与志雄 「聖女人像」
...もともと痩せてる頬ですが...
豊島与志雄 「霊感」
...遠吠え専門の痩犬は何万匹あろうとも...
中里介山 「大菩薩峠」
...布直衣を着た痩猪でござろうが」道益は首をひねって...
久生十蘭 「うすゆき抄」
...些し痩肉(やせぎす)で色が浅黒いが...
二葉亭四迷 「浮雲」
...私は食が細って痩せた程だった...
二葉亭四迷 「平凡」
...痩(や)せた小柄な躯(からだ)つきで...
山本周五郎 「嘘アつかねえ」
...痩せた小さな男が立っていた...
山本周五郎 「似而非物語」
...痩せたりともあの馬に乗り...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...痩(や)せた肋骨(あばら)が洗濯板なる...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...身は醒めながら悪夢の中に痩せて行く...
與謝野晶子 「晶子詩篇全集拾遺」
...そなたの痩せが目だって来た...
吉川英治 「新書太閤記」
...そして実に強い力を持った水の筋は滑かに冷かく私の病み痩せた両脛を押したくって流れてゆく...
若山牧水 「みなかみ紀行」
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