...痩せて筋張った、生活に疲れたような中年男を、漠然と想像するだけである...
梅崎春生 「狂い凧」
...一人は五十ぐらゐにて痩せたり...
大町桂月 「月の東京灣」
...いつも痩せて小さく...
太宰治 「桜桃」
...みるみる痩せおとろえ...
太宰治 「ダス・ゲマイネ」
...痩せた肩が見えるだけです...
モーリス・ルヴェル Maurice Level 田中早苗訳 「無駄骨」
...腰のあたりがゲッソリと痩(や)せて...
谷崎潤一郎 「猫と庄造と二人のおんな」
...焼酎は痩せる』彼も亦アル中患者だ...
種田山頭火 「行乞記」
...黙ってじっと父親の痩せた手に縋(すが)っているのであった...
徳田秋声 「あらくれ」
...手も蝋色(ろういろ)に痩(や)せ細っていたが...
徳田秋声 「縮図」
...体重は少し痩(や)せた時に二十貫といっていた位である...
中島敦 「環礁」
...月光に凍る清痩の面影...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...痩せ我慢では無けれど交際だけは御身分相應に盡して...
樋口一葉 「十三夜」
...愛欲の念断ち難く痩せるほど悩んで...
平野萬里 「晶子鑑賞」
...私は痩(や)せ我慢(がまん)をしていたが...
堀辰雄 「かげろうの日記」
...わたくしは昨冬弓子の産後の不養生が今にさわりて痩せ衰え...
矢田津世子 「旅役者の妻より」
...傍(かたわら)に居る痩(や)せた少女も...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...私は見違えるほど痩せ衰えた自分の顔を洗面所の鏡の中に覗いてみた...
夢野久作 「冥土行進曲」
...かの女の痩せた花粉のついた装飾にすら...
吉行エイスケ 「戦争のファンタジイ」
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