...木堂翁(ぼくどうおう)に私淑していたかと思われる末広君には一面気鋒の鋭い点があり痛烈な皮肉もあった...
寺田寅彦 「工学博士末広恭二君」
...これだけ痛烈な皮肉を言はれようとは...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...この! 何時来るとも解らない列車を待ちながら凝然と吹きさらしのプラツトホームに立つて三角のタヴレツトを捧げてゐるこの駅長に僕は痛烈な皮肉を感ぜずにはゐられない...
牧野信一 「日記より」
...人間生活がすべて神の摂理(せつり)で宿命的に決定されていると説く者に対する痛烈な皮肉であるが...
矢部貞治 「政治学入門」
...その裏面には何かしら互いに痛烈な皮肉を含ませて...
夢野久作 「ドグラ・マグラ」
...この運命の悪戯による痛烈な皮肉に対して哄笑を禁じ得なかったであろう...
モウリス・ルブラン 新青年編輯局訳 「水晶の栓」
...この問答の現わしている孔子の痛烈な皮肉とは何の関係もないことである...
和辻哲郎 「孔子」
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