...14俺は魂と職業とを堪へ難いまでに爭はせるのも痛快な經驗だと云つた...
阿部次郎 「三太郎の日記 第二」
...予は間(ま)がな隙(すき)がな向不見(むかふみず)の痛快な事許りやりたがる...
石川啄木 「悲しき思出」
...近来最も痛快なる論文なり...
登張竹風 「美的生活論とニイチエ」
...痛快な響とも光ともつかない擾乱が...
豊島与志雄 「悪夢」
...坊主の生曝しというやつはまた痛快なものだ...
中里介山 「大菩薩峠」
...それを天下に紹介する方が評家に取って痛快な場合が多い...
「長塚節氏の小説「土」」
...この痛快な馬鹿野郎を喰はせられるのが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...たしかに痛快な驚異であり...
萩原朔太郎 「芥川君との交際について」
...何となく痛快なような気もちであったが...
浜尾四郎 「彼が殺したか」
...痛快なものを感じてもゐた...
林芙美子 「暗い花」
...ときどき胸のすうっとするような痛快なこともないではない...
平林初之輔 「或る探訪記者の話」
...痛快な事であつたと思つてゐる...
正宗白鳥 「回想」
...横暴にしても痛快な横暴であったネーと...
宮武外骨 「一円本流行の害毒と其裏面談」
...じつに痛快な暮し方をしていると聞いた...
柳田国男 「故郷七十年」
...かなりの痛快な気分を感じたことは白状してもいい...
山本周五郎 「陽気な客」
...その乱暴者を、極めて温柔(おとな)しい文学青年の筆者と同列に可愛がったのが筆者の母親で、痛快な、男らしい意味では筆者よりも数十層倍、深刻な印象を、負けん気な母親の頭にタタキ込んでいる筈であるが、この男の伝記は後日の機会まで廻避して、ここには前記、失意後の乱暴オヤジ、奈良原到翁の逸話を二三摘出してこの稿を結ぶ事にする...
夢野久作 「近世快人伝」
...彼は妻に復讐し終へたやうな痛快な氣持ちがこみ上げて來た...
横光利一 「悲しみの代價」
...仕様がないじゃありませんか? とっても痛快なんですもの...
レスコーフ Nikolai Semyonovich Leskov 神西清訳 「真珠の首飾り」
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