...氷嚢のとけて温(ぬく)めば、おのづから目がさめ来(きた)り、からだ痛める...
石川啄木 「悲しき玩具」
...路傍の石によろよろと咲く小白花はすなわち霜に痛める山菊である...
伊藤左千夫 「白菊」
...誰れも無意義に自分の腹を痛めるものはないだけのことだ...
岩野泡鳴 「猫八」
...聴くべきものとては彼の援助(たすけ)を乞う痛めるものの声あるのみ...
内村鑑三 「基督信徒のなぐさめ」
...別に仏さんのお腹(なか)を痛める訳でも無いので...
薄田泣菫 「茶話」
...勝手な音を無茶苦茶に衝突させ合ったのではいたずらに耳を痛めるだけであろう...
寺田寅彦 「「手首」の問題」
...その第一には必らず頭を痛める癖があるが...
戸川秋骨 「道學先生の旅」
...吉を痛める訳にゃあ行かねえ――余計なことをして...
直木三十五 「南国太平記」
...若しさういふことがあつた場合に突然胸を痛めるよりも兄に聞いて覺悟をしてからにしたいと思つたからである...
長塚節 「開業醫」
...さほど頭を痛める必要がないと思っていました...
夏目漱石 「こころ」
...平次の神經を痛める程の事件でもありません...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...古い悪事を想起する事で心を痛めるようにもなった...
松永延造 「職工と微笑」
...無言の中に私かに胸を痛める同心もあつた...
森林太郎 「高瀬舟」
...無言のうちにひそかに胸を痛める同心もあった...
森鴎外 「高瀬舟」
...且つ杖(つえ)の下痛める体も無く...
柳田国男 「山の人生」
...筑波根の上を環(めぐ)れる夕暮や雪と輝く薄衣(うすぎぬ)に痛める胸はおほひしか朧氣(おぼろげ)ならぬわが墓の影こそ見たれ野べにして雲捲上(まきあぐ)る白龍(はくりう)の角も割くべき太刀佩きて鹿鳴(かな)く山べに駒を馳せ征矢鳴らしゝは夢なるかわれかの際(きは)に辛うじて魂...
横瀬夜雨 「花守」
...荷造りのくずれ痛める冬の旅――これもまア...
横光利一 「旅愁」
...後腹(あとばら)を痛めるほど...
吉川英治 「治郎吉格子」
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