...顏には微かに天然痘の痕があり...
アーヴィング 高垣松雄訳 「クリスマス・イーヴ」
...彼等は彼等の偏見を生徒の心へ種痘する為には如何なる手段をも選ばなかった...
芥川龍之介 「大導寺信輔の半生」
...うす痘瘡(いも)で...
芥川龍之介 「偸盗」
...痘痕(あばた)の...
泉鏡花 「婦系図」
...その前に先づ痘瘡(はうさう)にかゝらなくつちや……...
薄田泣菫 「茶話」
...マラリア熱の未知の原因が天然痘の膿やサナダムシの卵のように前の患者の体内で作られるか...
ジョン・スノウ John Snow 水上茂樹訳 「コレラの伝染様式について」
...肥った白痘痕(あばた)のある其処の主人が歿くなるとともに商売をよして...
田中貢太郎 「鷲」
...見ると蒼白(あおじろ)い顔色に薄い痘痕(あばた)がある...
近松秋江 「狂乱」
...満面薄き痘痕(とうこん)ばらばらと点じ...
徳富蘇峰 「吉田松陰」
...蘇生したけれど彼は満面に豌豆大の痘痕を止めた...
長塚節 「太十と其犬」
...大きくなって聞くと、種痘が元で、本疱瘡(ほんほうそう)を誘い出したのだとかいう話であった...
夏目漱石 「道草」
...二十五六にもなるでしょうか、痘痕でもなく、どこか美しくさえある女ですが、なんとなく冴えない顔で、目鼻立ちの端正なのが、かえってこの女の魅力を傷つけているといった感じのお磯です...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...大痘痕(おおあばた)の熊吉が...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...予の幼時和歌山で兎の足を貯え置き痘瘡を爬(か)くに用いた...
南方熊楠 「十二支考」
...熊ケ谷の農学校の英語の先生一家は二日に種痘をしようということで...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...柏軒が京水の家に就いて痘科(とうくわ)を聴いたことは...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...次は抽斎が特に痘科を学んだ池田京水(いけだけいすい)である...
森鴎外 「渋江抽斎」
...種痘の術が普及して以来...
森鴎外 「渋江抽斎」
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