...「夕月(ゆふづき)に鰺(あぢ)買ふ書記の細さかな」と自(みづか)ら病躯(びやうく)を嘲(あざけ)りしことあり...
芥川龍之介 「学校友だち」
...熱っぽい病躯を横たえて目をつぶった...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...正造はふたたび病躯を押して壇上に立った...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...昨日直ちに病躯をおして天機奉伺に参内したことを報じ...
大鹿卓 「渡良瀬川」
...行末まで模糊と病躯に思い煩った...
鷹野つぎ 「窓」
...こゝに病躯(びやうく)を故山にとゞめて山河の契りをはたさむとは...
高山樗牛 「清見寺の鐘聲」
...昌造が病躯をおして駕籠にゆられながら十里の山道を下田に越えねばならぬのも「餘儀なき」ことであつた...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...沼津の海岸へ病躯を転地せんといい張った時も...
内藤鳴雪 「鳴雪自叙伝」
...病躯不順の天気に会ふや...
永井荷風 「断腸亭日乗」
...病躯(びょうく)を起して...
中里介山 「大菩薩峠」
...どんな事になるかもわからない」石原の利助の病躯(びやうく)を助けて十手捕繩を預つて居る若い新吉にしては...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...病躯蠢々(しゅんしゅん)命...
正岡子規 「病牀譫語」
...でも不思議にも永く病躯を保つことができて敵を消耗させ...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...その病躯を氈車(せんしゃ)のなかに横たえ...
吉川英治 「三国志」
...その病躯(びょうく)を押して敵国へ使いに来た壮志とは...
吉川英治 「新書太閤記」
...竹中半兵衛は病躯をおして...
吉川英治 「新書太閤記」
...無理無体に歩ませてゆく病躯(びょうく)であった...
吉川英治 「宮本武蔵」
...病躯(びょうく)を削(けず)ってゆく――清麿は...
吉川英治 「山浦清麿」
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