...この過去はいつか彼女の心に他人の苦痛を享楽する病的な興味を植えつけていた...
芥川龍之介 「玄鶴山房」
...止めよ其の病的な幸福を...
千家元麿 「自分は見た」
...病的な自分を人心持(ひとごこち)にさせてくれた...
武田麟太郎 「現代詩」
...ただ病的なほど疑つてその靴を検査したら...
G・K・チェスタートン G. K. Chesterton 村崎敏郎訳 「手早い奴」
...彼の癖の舞踏病的な方法でその手足を動かしたりして...
ドイル Arthur Conan Doyle 岡本綺堂訳 「世界怪談名作集」
...病的な鋭利な調子で私に突きかかってきた...
豊島与志雄 「好意」
...彼女は病的なまでに嫉妬(しっと)深い気荒な女だった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...病的な激昂(げっこう)に陥っていたので...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...一種の精神病的な面影さえある...
豊島与志雄 「ジャングル頭」
...一種病的な神経質な精緻な触感を持ってる指...
豊島与志雄 「小説中の女」
...打っている中に次第に病的な兇暴さが加ってくるのが...
中島敦 「プウルの傍で」
...ベルリオーズの傑作「幻想交響曲」は青年音楽家の病的な幻想を描いたもので...
野村胡堂 「楽聖物語」
...何となく病的な歪みが感じられた...
野村胡堂 「芸術としての探偵小説」
...彼の顔はある病的な喜びの表情で痙攣した...
バルザック Honore de Balzac 中島英之訳 「ゴリオ爺さん」
...ひとたまりもなかろうという病的な恐怖に襲われ...
久生十蘭 「海難記」
...お関の病的な心は...
宮本百合子 「お久美さんと其の周囲」
...こんな病的な暗い檻の中から起ってくるものとは思えないからであった...
室生犀星 「或る少女の死まで」
...わたしはこのような病的な時代に穏健中正であるために...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
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