...殉教者の心理はわたしにはあらゆる狂信者の心理のやうに病的な興味を与へたのである...
芥川龍之介 「西方の人」
...病的な性慾に悩まされた...
芥川龍之介 「わが散文詩」
...そうしたものとともにこの荒々しい熱病的な女は...
リットン・ストレチー Lytton Strachey 片岡鉄兵訳 「エリザベスとエセックス」
...ちょっと病的なところが見えるね...
谷譲次 「踊る地平線」
...」其の外まだ彼の病的な芸術観を窺うに足る可き...
谷崎潤一郎 「金色の死」
...何かしら精神病的な或いは修道院的なものがあるような気がし...
アントン・チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「妻」
...病的な涙が限りなくにじみ出て枕(まくら)にまで伝わりおちるのであった...
徳田秋声 「仮装人物」
...おまけに病的な智力なんか...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...子供を長老の方へ差し出す病的な女房などと変わりはなかった...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...病的な鋭利な調子で私に突きかかってきた...
豊島与志雄 「好意」
...彼は自分のうちを内省するたびごとに、病的な夢想に、人生にたいする嫌悪(けんお)、パリーにたいする嫌悪、いっしょに入り交って腐ってゆく無数の人間の、きたない発酵にたいする嫌悪の情に、いつもとらわれるのであった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...病的な観念にとらえられていた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...病的な歪みや缺陷を持つて居ることでせう...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...彼のような病的な存在を長く許しておく筈がないのである...
平林初之輔 「犠牲者」
...もうむずかしいと思えばこそ達はその病的な叱責にあまんじて居た...
宮本百合子 「栄蔵の死」
...「母親は時がたつにしたがって病的な女になるし...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...病的な愚痴の吐きどころだが...
横光利一 「夜の靴」
...発作的に精神病的な兆(きざし)を見せ始めたのである...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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