...殉教者の心理はわたしにはあらゆる狂信者の心理のやうに病的な興味を与へたのである...
芥川龍之介 「西方の人」
...のみならず万一間違った時には――と云う病的な不安も感じていた...
芥川龍之介 「たね子の憂鬱」
...隠居の病的な苛責(かしゃく)からおゆうを庇護(かば)うことに骨がおれた...
徳田秋声 「あらくれ」
...山口はなにか病的な印象を受けた...
豊島与志雄 「塩花」
...夢想にばかりふける病的な習慣だった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...病的な神経を恐れながら...
直木三十五 「ロボットとベッドの重量」
...どこか病的な、血生ま臭い、化け物めいた姿である...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...熱病的なゴールドラッシュ!今日のネブラスカの大豊原は...
服部之総 「汽船が太平洋を横断するまで」
...一種病的な感じだ...
火野葦平 「花と龍」
...さういふ病的な、鋭どい神經が、繪具のみが殆どデツサンなしに仕上げてゐるセザンヌの一枚の畫のやうに、一つの小説を仕上げてゐる...
堀辰雄 「芥川龍之介論」
...浪漫主義といふのは一切の病的なもののことであり...
三木清 「人生論ノート」
...子供の時分から貧困に頑なにさせられたお関の病的な気持は又もう一度巡って来た変転期にすっかりかたく強められて仕舞ったのである...
宮本百合子 「お久美さんと其の周囲」
...客観すれば病的な...
宮本百合子 「現代の主題」
...しかし病的な神経過敏と言うか――あんな人は唯単に両勢力の摩擦の間にとびこんだ虫みたいなもんで...
三好十郎 「冒した者」
...吹きよせられた秋の蚊のやうな病的な...
室生犀星 「蒼白き巣窟」
...殆んど精神的に病的な憂鬱な...
室生犀星 「或る少女の死まで」
...私はこの金魚というものの、どこか病的な、虚偽な色彩のようなものを好まなかった...
室生犀星 「或る少女の死まで」
...誤った病的な行動である...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
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