...殉教者の心理はわたしにはあらゆる狂信者の心理のやうに病的な興味を与へたのである...
芥川龍之介 「西方の人」
...僕は機械的にしゃべっているうちにだんだん病的な破壊慾を感じ...
芥川竜之介 「歯車」
...僕は機械的にしやべつてゐるうちにだんだん病的な破壊慾を感じ...
芥川龍之介 「歯車」
...病的な熱感で震えはじめていた...
有島武郎 「星座」
...私の病的な錯覚か...
江戸川乱歩 「湖畔亭事件」
...強烈な日光にうだって八〇パアセントばかり病的な状態におち入る...
谷譲次 「踊る地平線」
...隠居の病的な苛責(かしゃく)からおゆうを庇護(かば)うことに骨がおれた...
徳田秋声 「あらくれ」
...フョードル・ドストエーフスキイ1わたしは病的な人間だ……わたしは意地悪な人間だ...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...やはり病的なくらい恐れていたので...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...その病的な気分は節食と沈黙とのためにひどく昂進(こうしん)していた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...少なくとも精神病的な個人のみがこの職業に献身することに成功する...
マクス・ノイバーガー Max Neuburger 水上茂樹訳 「医学の歴史」
...病的な趣味を多量にもっているものがあり...
平林初之輔 「探偵小説壇の諸傾向」
...そのうち年が更つて一ヶ月もたたぬうちに私のその健康色は病的な赤さに変つて...
北條民雄 「発病」
...唯、彼の病的な、鋭い神經に觸れてくるもの――普通の神經には殆ど感じられないもの――がいかに彼の肉體の中に、彼の魂の中に、ぴりぴりする電波のやうに擴がつて行くかが、細かく、その神經そのもののやうにぴりぴりする言葉で、苦しげに、語られてゐる...
堀辰雄 「芥川龍之介論」
...病的な浮世繪や草艸紙の美人の弱々しさを嫌ふ現代の油繪畫家も喜ぶ姿態かもしれない...
水上瀧太郎 「貝殼追放」
...お久美さんはお関に取ってたった一人しか無かった妹の娘なのだけれ共病的な心は真直に可愛がる事をさせないで...
宮本百合子 「お久美さんと其の周囲」
...彼女たちが妊娠しているときにいだく・あの途方もない・欲望や病的な嗜好は...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...すべては病的な精神のせいで...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
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