...)病弱な胃の腑は人間を駆って懐疑思想に導く...
モオパッサン 秋田滋訳 「ある自殺者の手記」
...老いこんだ病弱な臆病な人々は病気や不慮の事故や死のことばかりかんがえた...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...主として病弱な人間の薬用品であったように見える...
寺田寅彦 「コーヒー哲学序説」
...いったい自分の病弱な肉体には気候の変化が著しく影響する...
寺田寅彦 「丸善と三越」
...病弱なものや慣れないものには「車上」の効力を生じ得ない...
寺田寅彦 「路傍の草」
...オリヴィエは清朗な精神と病弱な身体とをもっていた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...」信念に輝いた眼つきをしてる病弱なオリヴィエを...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...もう自分の痛む背骨や病弱な魂をも感じなかった...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...病弱な胃袋ではありますけれど...
豊島与志雄 「食慾」
...これが病弱な女性の筆かと一見奇異な感じを與えるものもあるが...
アネッテ・フォン・ドロステ=ヒュルスホフ Annette von Droste=Hulshoff 番匠谷英一訳 「ユダヤ人のブナの木」
...病弱な頭に影を残した近所の家といへばむかふの米屋...
中勘助 「銀の匙」
...菩提樹の明るい枝に病弱な鹿笛の音は息絶える...
ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー Jean Nicolas Arthur Rimbaud 中原中也訳 「ランボオ詩集」
...倅の竜吉の痩(や)せ形の病弱なのに比べて...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...病弱な母の體から生れ來て...
長谷川時雨 「四人の兵隊」
...こうして病弱な身体(からだ)になってしまった夫人と...
紫式部 與謝野晶子訳 「源氏物語」
...上(かみ)に病弱なる将軍家定を戴き...
森鴎外 「伊沢蘭軒」
...病弱な母と温和で実直な父との...
山本周五郎 「寒橋」
...父母病弱なる者には父母の疾(やまい)を憂えよと言い...
和辻哲郎 「孔子」
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