...)病弱な胃の腑は人間を駆って懐疑思想に導く...
モオパッサン 秋田滋訳 「ある自殺者の手記」
...その病弱な子供の生きていた二週間というもの...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...オリヴィエは清朗な精神と病弱な身体とをもっていた...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...」信念に輝いた眼つきをしてる病弱なオリヴィエを...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...すでに病弱なわれわれの文明の幹を痛めたくないものだ...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...けっして病弱な女性ではなくて...
アネッテ・フォン・ドロステ=ヒュルスホフ Annette von Droste=Hulshoff 番匠谷英一訳 「ユダヤ人のブナの木」
...その長い柔かさうな翼をたをたをと羽ばたいてしづかに飛びまはる姿はともすれば苦痛をおぼえる病弱な子供にとつてまことに恰好な見ものであつた...
中勘助 「銀の匙」
...姪(めひ)のお雛の美しく生(お)ひ立つのと病弱な富太郎が...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...病弱な娘は、その知恵も、心情も、世の常の娘よりは発達が早いらしく、――虫喰いの果物が、早く色づくのと同様、この娘には十八か十九とは思えぬ、考え深さと美しさが、不具らしい成熟を遂げているのでした...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...病弱な浜子とは、殆(ほとん)ど夫婦関係ということなしに、よく仕えいたわられた...
長谷川時雨 「朱絃舎浜子」
...病弱な母の體から生れ來て...
長谷川時雨 「四人の兵隊」
...病弱な夫と死別し...
原民喜 「壊滅の序曲」
...それは女々(めめ)しき病弱な拗(す)ねた心から出る不具者(かたわもの)の懐疑を駆逐するであろうが...
三木清 「語られざる哲学」
...しかも一年にせいぜい二三篇の戯曲を書き得るに過ぎない程に遅鈍にして病弱なる怠け者である此の僕でさえも...
三好十郎 「俳優への手紙」
...健全であって少しも病弱なところがなく...
柳宗悦 「工藝の道」
...ともかく病弱な正行を静かな病養か出家の身にさせ...
吉川英治 「私本太平記」
...病弱な兄のつつがない姿を見て...
吉川英治 「新書太閤記」
...父母病弱なる者には父母の疾(やまい)を憂えよと言い...
和辻哲郎 「孔子」
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