...かれは烈しき熱に冒されて病の床に横(よこた)はりつつ...
石川啄木 「呼子と口笛」
...遂には病の床にも全き感謝の世界を見出し...
土井八枝 「隨筆 藪柑子」
...身は病の床に苦しみ...
徳冨蘆花 「小説 不如帰」
...病の床についたきりで身動きもならず...
マリー・ルイーズ・ド・ラ・ラメー Marie Louise de la Ramee 菊池寛訳 「フランダースの犬」
...重くなりゆく病の床に...
永井隆 「この子を残して」
...病の床に就いておりまする」「それはそれは...
中里介山 「大菩薩峠」
...重い病の床(とこ)に就いて...
野村胡堂 「天才兄妹」
...介抱する者もない病の床にて...
藤野古白 藤井英男訳 「人柱築島由来」
...枕も上がらぬ病の床に臥(ふ)してしまった...
正岡容 「圓朝花火」
...先づ鳴雪翁をおとづれてしか/″\のよしをいへば翁病の床より飛び起きて我も行かんと勇み給ふ...
正岡子規 「日光の紅葉」
...渡り鳥の様に旅をしてみたい時がある雲の様に旅をしてみたい時がある風のままに漂々と旅をした俳人芭蕉を憶ふ病の床にあれば一人旅を欲する――束縛された人生を思ふからである葬り去られた夢を思ひ出すに耐へられないからであるそして吾今いたつきに泣く明日のない人間だからである――旅を想ふ渡り鳥を思ふ雲を芭蕉を……...
森川義信 「旅」
...或いはまた病の床に...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...歌寿は病の床から起き上って戸を開いた...
夢野久作 「黒白ストーリー」
...病の床に是非なく伏しておりましたけれど...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...風邪の復活! ほん当に悲しゅうございます……お願いですからお便りを! 病の床に伏す身は! 遠い都にいますあなたを思い出しては……おしのび下さいませ...
夢野久作 「東京人の堕落時代」
...夏は来ぬかの焔よりいや熱く燃ゆるは君の胸ばかりかはふと土に手を触れながらかのひとのことを思へば涙こぼれぬ夏は来ぬ大川端に泣きにゆく頃となりぬと書ける文かな大川の風に吹かれて来るごとし飄然としてきたる汝が文はらはらとわが膝の上にこぼれたる涙に似たる雨の音かな病蘇小彼の女がどつと重い病の床に就いたのは...
吉井勇 「酔狂録」
...病の床について世を去った...
吉川英治 「剣の四君子」
...夏の中も病の床(とこ)から起てなかった...
吉川英治 「日本名婦伝」
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