...二人は疾うに費い込んで了ってる...
谷崎潤一郎 「The Affair of Two Watches」
...「あの娘(こ)ならもう疾うに帰って行きましたよ」と云われて追い返された...
谷崎潤一郎 「刺青」
...わたしはもう疾うに昔の殿様を廃業している...
中里介山 「大菩薩峠」
...疾うに死んで了つてゐたからである...
中島敦 「盈虚」
...連れて來やうと思ひましたけれど彼の子は宵まどひで最う疾うに寐ましたから其まゝ置いて參りました...
樋口一葉 「十三夜」
...疾うにどうにかなつて居ましたのでせうよ...
平出修 「計画」
...疾うに州外へ逃れ出た後だろう――皆そう言い合って...
牧逸馬 「双面獣」
...疾うにフリント市のジェネシイ郡警司(シェリフ)フランク・グリイン氏の事務所に自動車を乗りつけて...
牧逸馬 「双面獣」
...もう疾うに目覺めてゐるといはぬばかりに...
水野仙子 「白い雌鷄の行方」
...暦のうえではもう秋立つ日も疾うにすぎているけれども...
矢田津世子 「※[#「やまいだれ+句」、第4水準2-81-44]女抄録」
...女弟子の寿女(すめ)さんも疾うに出てしまったし...
矢田津世子 「※[#「やまいだれ+句」、第4水準2-81-44]女抄録」
...もっと悪いことには晩飯どきは疾うに終り...
山本周五郎 「七日七夜」
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