...多分原田も私も疾うから其れに気が付いて居たのだろうが...
谷崎潤一郎 「The Affair of Two Watches」
...ほぼ科学的に関守氏の胸に疾うから浮んでいる...
中里介山 「大菩薩峠」
...おれは疾うから、犬といふ奴は人間よりぐつと賢いものだと思つてゐた...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「狂人日記」
...この時、もう疾うから、その赤い長上衣(スヰートカ)のことで気をもみとほしで、束の間もその穿鑿ずきな心に落ちつきの得られなかつたチェレークが、教父(クーム)のそばへにじり寄つた...
ニコライ・ゴーゴリ Nikolai Vasilievitch Gogoli 平井肇訳 「ディカーニカ近郷夜話 前篇」
...さうなる日には小花さんにはかうと思ひ定めてゐるも疾うから...
森鴎外 「そめちがへ」
...その疾うから煉れている考はと云うと...
Johann Wolfgang von Goethe 森鴎外訳 「ファウスト」
...彼は疾うからさうなりはしまひかと危ぶんでゐた...
ピエル・ロチ Pierre Loti 吉江喬松訳 「氷島の漁夫」
便利!手書き漢字入力検索