...竹 わたしは未(いま)だに黄疸(わうだん)ですよ...
芥川龍之介 「続野人生計事」
...黄疸(おうだん)をやったことがあるんだよ」それからすこし三元の話をした...
梅崎春生 「黄色い日日」
...蝋燭は黄疸(わうだん)病(や)みのやうな黄色い光りを四辺(あたり)に投げた...
薄田泣菫 「茶話」
...黄疸ならばそんなに心配することもないと思うと...
谷崎潤一郎 「細雪」
...「そう云えば、黄疸て云う病気、腋(わき)の下にお握りを挟(はさ)んで置くといいんですってね」「まあ」と、相良夫人はライタアを点じながら怪訝(けげん)そうに丹生夫人の顔を見て、「あなた随分変なこと知ってるのねえ」「両方の腋の下へお握りを入れて置くと、そのお握りが黄色くなるって云うわ」「そのお握り、考えても汚いわね」そう云ったのは下妻夫人であった...
谷崎潤一郎 「細雪」
...一九一八年の夏は黄疸(おうだん)で二箇月寝込んだ...
寺田寅彦 「レーリー卿(Lord Rayleigh)」
...『こりゃ黄疸にでもなったのじゃあるまいか?』と...
ドストエーフスキイ 神西清訳 「永遠の夫」
...たんと食えば黄疸(おうだん)のような顔色になって...
中里介山 「大菩薩峠」
...黄疸をオウムへ)試みをするのは重要な事実である...
マクス・ノイバーガー Max Neuburger 水上茂樹訳 「医学の歴史」
...8種類の黄疸...
マクス・ノイバーガー Max Neuburger 水上茂樹訳 「医学の歴史」
...父は肝臓癌でした……あたし黄疸なんでしょう?」「黄疸というほどのものでもない...
久生十蘭 「肌色の月」
...一家の中でつぎつぎに黄疸にかかる特異な体質がある...
久生十蘭 「肌色の月」
...この型の黄疸は肝臓機能とは関係がない」「そういう体は遺伝するんでしょうか」「遺伝するだろうと考えられている」これではまるで告白しているようなものじゃないか...
久生十蘭 「肌色の月」
...黄疸(おうだん)には我々を黄色にする力が確かにあるが...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...(b)すべてのものが黄疸病みには黄色に見ゆ...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...醜い黄疸色をした巨大な三日月が沈みかかっていた...
夢野久作 「人間レコード」
...かねがね黄疸(おうだん)をわずらわれていたが...
吉川英治 「私本太平記」
...薄化粧をしていてさえ黄疸(おうだん)病のような艶のない皮膚をしていた...
吉川英治 「忘れ残りの記」
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