...三 病み疲れたまい...
稗田の阿礼、太の安万侶 「古事記」
...そうして窮迫した生活の底に疲れた心と心を脊中合せに凭れあつてゐる樣な自分たちを思ふと泣かずにはゐられなかつた...
田村俊子 「木乃伊の口紅」
...疲れた眼でぼんやり見ただけだったけれど...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...疲れたものを間断なく棄てて...
中井正一 「民族の血管」
...二人はやや疲れたままその辺の小さなカッフェーに小憩(こやす)みして...
永井荷風 「つゆのあとさき」
...彼等も疲れたと見え...
野上豐一郎 「大戰脱出記」
...――我が心いたく疲れたり...
萩原朔太郎 「宿命」
...疲れた紅(あか)いメリンスの帯はもうあの朝鮮人の屑屋の手から...
林芙美子 「清貧の書」
...光本は疲れた身体を観衆に押狭まれながら立ってゐた...
原民喜 「曇天」
...疲れた体にはシャンパンの刺激が必要とか...
フレッド・M・ホワイト Fred M. White 奥増夫訳 「煉獄」
...疲れた眼をあげて不満げに高倉を見たが...
本庄陸男 「石狩川」
...ところで少し疲れたらしい...
南方熊楠 「十二支考」
...曳(ひ)いてゐる牛が疲れたからとまつたのか知ら...
宮原晃一郎 「拾うた冠」
...何となしひとりで大変永く話したように疲れた感じね...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...疲れたからきょうは行かなくて大よろこび...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...疲れた」――お数寄屋に支度を致させました...
山本周五郎 「樅ノ木は残った」
...」と参木は疲れたように低くいった...
横光利一 「上海」
...そういう疑問が当然に疲れた人々の考えの中に芽(め)ざしている...
吉川英治 「親鸞」
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