...疲れた親は活力に溢れた子供のアスピレーシヨンに水をさす...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...』へとへとに疲れたやうな目賀田の声がした...
石川啄木 「道」
...彼女の疲れた顔に直接光線があたらないように工夫してあった...
大倉※[#「火+華」、第3水準1-87-62]子 「和製椿姫」
...御軍暫(しまし)疲れたり...
稗田の阿礼、太の安万侶 「古事記」
...漸(やつ)と日暮前にへとへとに疲れた体を見ず知らずの町に投(ほ)り出された...
薄田泣菫 「茶話」
...笹村の疲れた足は...
徳田秋声 「黴」
...昼間の労働に疲れた...
豊島与志雄 「傷痕の背景」
...』彼は再び疲れたような眼を窓の方へそむけた...
トルストイ 米川正夫訳 「クロイツェル・ソナタ」
...ふと顔をあげると、疲れた眼に、すぐ前の孟宗籔(もうそうやぶ)の緑が鮮(あざや)かにうつった...
中谷宇吉郎 「『西遊記』の夢」
...一日ごとに、動物に近くなって行く経過が、はっきりとわかって、この分じゃ、たとえ生き残っても、二度と人間社会へ帰って行けないだろうという自覚と絶望で、気がちがいかけたことがある」やはり昂奮しているのだとみえ、無口な山川が、いつになく、つくづくと念頭の考えを洩し、疲れたといって、一人で先に帰った...
久生十蘭 「蝶の絵」
...前の晩に豚吉夫婦を捕えて檻の中へ入れたり何かしたものですから疲れたと見えまして...
夢野久作 「豚吉とヒョロ子」
...熊かの人に向い我汝を抱きて疲れたり暫く睡(やす)む間番せよとて睡(ねむ)る...
南方熊楠 「十二支考」
...千鶴子も流石に疲れたと見え...
横光利一 「旅愁」
...すこし疲れた」と...
吉川英治 「三国志」
...彼は、鞭打って、疲れた馬を、からくも山路へ追いあげた...
吉川英治 「三国志」
...夕には疲れた煙のように...
吉川英治 「新・水滸伝」
...疲れた彼の顔の前で...
吉川英治 「山浦清麿」
...多くの悩み疲れた同胞を鼓舞し激励します...
和辻哲郎 「ある思想家の手紙」
便利!手書き漢字入力検索