...長旅の疲れらしいものは何処(どこ)にも見えなかった...
有島武郎 「親子」
...俯向(うつむ)き通しの疲れもあった...
泉鏡花 「海異記」
...天はもう虐め疲れて...
スティーヴンスン 佐藤緑葉訳 「帽子箱の話」
...貧血症の私はたちまちに疲れてしまつた...
徳永直 「光をかかぐる人々」
...長老は疲れ果てた眼を見開いて...
ドストエーフスキイ 中山省三郎訳 「カラマゾフの兄弟」
...関ヶ原まで行ってくれないか」「えっ」米友としても身心ともに相当に疲れている――ここへ着いたのをホッと一安心と心得ていないでもないところを...
中里介山 「大菩薩峠」
...疲れた身に甘く染みた...
中村清太郎 「ある偃松の独白」
...「大石さん、毎日、お疲れさんで、……」「ほんとに、くたびれます...
火野葦平 「花と龍」
...さすがに疲れていたし...
堀辰雄 「旅の絵」
...僕はもうだいぶ疲れてゐる...
堀辰雄 「プルウスト雜記」
...重圧にたえることに疲れたプロレタリア作家のある部分も「自由な自意識の確立」に魅惑された...
宮本百合子 「あとがき(『宮本百合子選集』第十巻)」
...私の「疲れた」はもっと心理的発言なのですね...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...私のこんな疲れかたもやはり「不正型」かもしれないわ...
宮本百合子 「獄中への手紙」
...さういふ疲れきつた睡眠状態にゐながらも彼女らは往々機械的に路次の方へ聲をかけた...
室生犀星 「蒼白き巣窟」
...兵馬も疲れておる...
吉川英治 「三国志」
...糧(かて)も尽き、心も疲れ、人馬ともに生色なく、墓場にも似た古城の内にただ草ばかり伸びてゆく...
吉川英治 「三国志」
...前々から蜀軍の大半はすでに疲れていると聞かされているのでなおさらである...
吉川英治 「三国志」
...疲れと寒さをこらえながら...
吉川英治 「鳴門秘帖」
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