...その時、その部落の酋長であるコムシコルだけは、コムシというこの山の神の名と同じ名であったために助かり、妹の老婆は、ぼろの帽子をかぶり、ぼろの手袋をはめ、ぼろを詰めた煙草をのんでいたために、疱瘡神たちも、「くさい、くさい」といって、顔をそむけて相手にしなかったので助ったということであります...
知里真志保 「アイヌ宗教成立の史的背景」
...疱瘡神(ほうそうがみ)よりもっと剣呑(けんのん)な流行神(はやりがみ)だ」「そんな剣呑な流行神を平気で眺めている奴の気が知れねえ」見物はまたドッと笑い出して...
中里介山 「大菩薩峠」
...「どうした赤(あけ)え手拭(てねげ)被(かぶ)らせらつたんべえ」「俺(お)らさうだ手拭(てねげ)なんざあ被(かぶ)つたこたねえよ」「そんでも疱瘡神(はうそうがみ)は赤(あけ)え手拭(てねげ)好(す)きだつちげな」「そんだつて俺(お)ら被(かぶ)んねえよ」痘痕(あばた)の爺(ぢい)さんはすつかり悄(しを)れて畢(しま)つた...
長塚節 「土」
...重い疱瘡(はうさう)にかゝつていらつしやるのを知らないか? あの菊石面(あばたづら)の赤い疱瘡神は...
宮原晃一郎 「孝行鶉の話」
...それだから殊に疱瘡神をおそれ敬うていたのでありますが...
柳田國男 「日本の伝説」
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柳田國男 「日本の伝説」
...疱瘡神(ほうそうがみ)のように...
吉川英治 「親鸞」
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