...生れて四歳、疥を患ふ...
大町桂月 「親子遠足の感」
...此湯硫黄(ゆわう)の気ありて能(よく)疥癬(しつ)の類(るゐ)を治(ぢ)し...
京山人百樹刪定 「北越雪譜」
...われわれは「七年間つづく疥癬(かいせん)」はわずらったかもしれないが...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...きたない小工場が疥癬(かいせん)みたいに蔓延(まんえん)した...
高見順 「いやな感じ」
...しょっちゅう這入って来くさる、疥癬やみめが...
チェーホフ Anton Chekhov 神西清訳 「女房ども」
...嗄(しゃが)れ声のきたない粗野な賤(いや)しい疥癬病(かいせんや)みの生徒らの中に交って...
ロマン・ローラン Romain Rolland 豊島与志雄訳 「ジャン・クリストフ」
...疥癬愈甚しければ午前近巷の醫師を尋ねて治を請ふに...
永井荷風 「荷風戰後日歴 第一」
...午後凌霜子來りて疥癬治療の藥品...
永井荷風 「荷風戰後日歴 第一」
...又疥癬の妙藥を惠まる...
永井荷風 「荷風戰後日歴 第一」
...私は人がよく後指(うしろゆび)さして厭(いや)がる醜い傴僂や疥癬掻(ひつッかき)や...
永井荷風 「夏の町」
...そして復員者が疥癬(かいせん)を蔓延させた...
永井隆 「長崎の鐘」
...引揚げて来た時にやつた疥癬(かいせん)の方がまだましなのだと...
林芙美子 「浮雲」
...しかもその足には怠惰という疥癬(かいせん)が一面に巣喰っていた...
原口統三 「二十歳のエチュード」
...鼻たらしや、疥癬(しつ)頭、指をくわえてぼんやり見あげていたのを、せんぶりの千太が顎の下へ手をかけて、まじまじと覗きこむ...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...食事のほか日常かくするので仙人休み得ず身体萎(くたびれ)羸(や)せて瘡疥を生ず...
南方熊楠 「十二支考」
...また難産や疥癬に神効あり...
南方熊楠 「十二支考」
...それは疥癬(かいせん)(皮膚病)の疾(やまい)にすぎぬ...
吉川英治 「三国志」
...現在の銭湯(せんとう)と同じ構造の浴室に偏体疥癩(へんたいかいらい)の病人がうずくまり...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
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