...生れて四歳、疥を患ふ...
大町桂月 「親子遠足の感」
...もしも調査をしたら不快な悪臭と疥癬のあいだには悪臭とコレラのあいだよりもずっと密接な関係が見つかるであろう...
ジョン・スノウ John Snow 水上茂樹訳 「コレラの伝染様式について」
...結局ちぢくれて疥癬(かいせん)かきになる――をあずかっている雌鶏のような...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...われわれは「七年間つづく疥癬(かいせん)」はわずらったかもしれないが...
ソーロー Henry David Thoreau 神吉三郎訳 「森の生活――ウォールデン――」
...疥癬やみで毛むくじゃらの犬ころみたいに...
ドストエーフスキイ 米川正夫訳 「地下生活者の手記」
...刑務所側の説明に依れば、三木は警視庁以来、疥癬にかかり、また栄養失調を来し、九月半ばに急性腎臓炎となり、症状が進んで、病舎にあること二日にして急逝したとのことである...
豊島与志雄 「三木清を憶う」
...拘置所内の皮膚病、殊に疥癬は、ひどく悪質なもので、それが高ずれば腎臓を冒して死に至らしむること、医学上の常識的経過だとも言われる...
豊島与志雄 「三木清を憶う」
...疥癬愈甚しければ午前近巷の醫師を尋ねて治を請ふに...
永井荷風 「荷風戰後日歴 第一」
...私は人がよく後指(うしろゆび)さして厭(いや)がる醜い傴僂や疥癬掻(ひつッかき)や...
永井荷風 「夏の町」
...引揚げて来た時にやつた疥癬(かいせん)の方がまだましなのだと...
林芙美子 「浮雲」
...しかもその足には怠惰という疥癬(かいせん)が一面に巣喰っていた...
原口統三 「二十歳のエチュード」
...また難産や疥癬に神効あり...
南方熊楠 「十二支考」
...三世紀の疥癬(かいせん)大流行など自然の成り行きで...
南方熊楠 「十二支考」
...天帝釈化して猴となり身に疥癬を病めり...
南方熊楠 「十二支考」
...「お尻とは……疥癬とは……」と研究しないではすまないらしい...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...いわゆる疥癬(かいせん)の輩(ともがら)という人物さ...
吉川英治 「三国志」
...この頃また疥瘡(かいそう)を病んで...
吉川英治 「三国志」
...それが体のくずれかかった疥癩で...
和辻哲郎 「古寺巡礼」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??