...……其の疣(いぼ)一つづゝ堂門(どうもん)の釘(くぎ)かくしの如しと言ふので...
泉鏡花 「雨ばけ」
...汗だらけのその顔にはあちこち疣(いぼ)がくっついていて...
梅崎春生 「ボロ家の春秋」
...その周囲だけが疣状(いぼじょう)に隆起(りゅうき)し...
海野十三 「麻雀殺人事件」
...ただ口をぱくぱくとやって鼻さきの疣(いぼ)をうごめかしただけのことであったのに...
太宰治 「魚服記」
...」老婆は右の手に生きた疣だらけの蟇の両足を掴んでぶらさげてゐた...
田中貢太郎 「蟇の血」
...いはゞ社会の疣でもあらう...
種田山頭火 「其中日記」
...政党よ、しつかりしろ、国民よ頑張れ!それはそれとして、私は私自身について考へる(私は人間の例外だ、社会の疣だ)、――私の一切を句作へ、酒はさういふ私を精進させる動力である...
種田山頭火 「其中日記」
...「さわりかたが悪いと、疣が出来ますよ...
豊島与志雄 「波多野邸」
...ちょうどその疣を一々見調べて数えようとしてるがようだった...
ビクトル・ユーゴー Victor Hugo 豊島与志雄訳 「レ・ミゼラブル」
...むつくらした竹の子を洗へばもとのはうの節にそうて短い根と紫の疣(いぼ)がならんでゐる...
中勘助 「銀の匙」
...疣(いぼ)だらけの唐金(からかね)の火鉢に手を翳(かざ)していた...
夏目漱石 「門」
...右の眉の上に大きな疣があつた...
野上豐一郎 「ウォリクの城」
...すぐその指の尖(さき)が章魚(たこ)の疣(いぼ)のやうになつたので...
宮原晃一郎 「豆小僧の冒険」
...良人の左がわの耳のうしろに赤小豆(あずき)ほどの疣(いぼ)がある...
山本周五郎 「日本婦道記」
...まるで疣(いぼ)くらいの小さな乳首と...
山本周五郎 「風流太平記」
...その疣(いぼ)蛙は姫のそばへ来ると...
夢野久作 「オシャベリ姫」
...近ごろ新しくできた一個のニキビを疣(いぼ)のように気にしながら...
吉川英治 「鳴門秘帖」
...疣(いぼ)がみんな潰(つぶ)れて...
ルナール Jules Renard 岸田国士訳 「博物誌」
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