...螢や疝気の虫を啼(な)いてみせることもございます...
岩野泡鳴 「猫八」
...私は疝気(せんき)を病んでるんですから...
薄田泣菫 「茶話」
...他人の疝気(せんき)を頭痛に病むの類たるがごとく...
徳富蘇峰 「将来の日本」
...享保の芸風を追慕して止(や)まざりし『隣(となり)の疝気(せんき)』または手柄岡持(てがらのおかもち)が壮時の見聞(けんぶん)を手記したる『後(あと)は昔物語(むかしものがたり)』等を繙(ひもと)きて年々の評判記と合せ読み...
永井荷風 「江戸芸術論」
...去るほどにその格好(かっこう)たるやあたかも疝気持(せんきもち)が初出(でぞめ)に梯子乗(はしごのり)を演ずるがごとく...
夏目漱石 「自転車日記」
...多少他(ひと)の疝気(せんき)を頭痛に病むの傾(かたむ)きがあるように思います...
夏目漱石 「創作家の態度」
...板張の椅子が堅くって疝気持(せんきもち)の尻のように痛くなるときや...
夏目漱石 「倫敦消息」
...金さんは「そりゃ疝気(せんき)だあね」と云った...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...疝気の薬の他にないことをよく知っております...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...疝気で酒が呑めないばかりに物置の蔭に隠れて何も彼も見てしまったんで」「それから何うした」平次もすっかり気乗りがした様子...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...あまり威張ったことじゃないよ――俺はもう疝気(せんき)と喘息(ぜんそく)が起きそうでとても叶(かな)わないから...
野村胡堂 「銭形平次捕物控」
...こんなところに坐っていると冷えこんで疝気(せんき)が起きますぜ...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...人が騒ごうが騒ぐまいが隣家(となり)の疝気(せんき)で関繋(かけかまい)のない噺(はなし)...
二葉亭四迷 「浮雲」
...その証拠に殆んど過半は痔持ち疝気(せんき)持ちです...
村井弦斎 「食道楽」
...誰やらわたしと同じ疝気やみの男が...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...疝気がお前たちを殺すより...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...お前の疝気は間をおいたおりおりの警告教訓を用いるにすぎない...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
...だが疝気の場合は平気である...
ミシェル・エーケム・ド・モンテーニュ Michel Eyquem de Montaigne 関根秀雄訳 「モンテーニュ随想録」
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