...幾億劫來聲を出した事のない毛蟲共が千萬疋もウヂャウヂャと集まつて雨乞の祈祷でもするかの樣な...
石川啄木 「雲は天才である」
...ともに二万疋(びき)...
泉鏡花 「海神別荘」
...旅人は心の中(うち)で、「これだ!」と思ったものですから、早速声を張り上げて、「鼠が一疋(ぴき)御入来(ごにゅうらい)、鼠が一疋御入来、」とつづけているうちに、棚の上の鼠はちょろちょろと逃げて行ってしまいましたので、「かと思ったら、すぐに逃げてしまったア、」といいました...
宇野浩二 「でたらめ経」
...毎日何百疋(ぴき)とも知れず...
関根黙庵 「枯尾花」
...或時(あるとき)ライオンが一疋(いつぴき)の鼠(ねづみ)を捕(と)つたら...
竹久夢二 「コドモノスケッチ帖」
...一疋(ぴき)で金串がまったく占(し)められるような大きなのも二つ三つはあった...
田山花袋 「田舎教師」
...小さな一疋の虫かなんぞの様にぐるっと巻(ま)いたりほどけたりして居る...
徳冨健次郎 「みみずのたはこと」
...鼠と戦争をするのは覚悟の前だから何疋来ても恐(こわ)くはないが...
夏目漱石 「吾輩は猫である」
...この中沢は年千疋の給金になった...
原勝郎 「東山時代における一縉紳の生活」
...どうしたって丸一疋のままで持って行けるわけはないとすれば...
久生十蘭 「顎十郎捕物帳」
...またマクス・ミュラーの説にチャンズールの収税吏が河辺で大きな牝狼が穴から出ると三疋の狼子と一人の小児が随いて行くを見て捕えんとすると狼子の斉(ひと)しく四肢で走り母狼に随い皆穴に入った...
南方熊楠 「十二支考」
...ゼブラ四疋に車を牽かせたと記(しる)し...
南方熊楠 「十二支考」
...すると猫大いに力附いてついに一疋余さず平らげてしまったと記す...
南方熊楠 「十二支考」
...貴様(きさま)ら三疋(びき)ばかり食い殺(ころ)してやってもいいが...
宮沢賢治 「貝の火」
...それは一疋の這うものとしか思われなかった...
室生犀星 「或る少女の死まで」
...牡牛を一疋貰つて...
コロレンコ Vladimir Galaktionovick Korolenko 森林太郎訳 「樺太脱獄記」
...しかし蠅一疋殺すことのできぬ言葉が...
山本周五郎 「城を守る者」
...甥(おい)の疋田(ひった)文五郎と...
吉川英治 「剣の四君子」
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