...と同時にひよろひよろとした長い體を橋の上に折り疊んだと思ふと...
石川啄木 「いろ/\の言葉と人」
...二疊(にでふ)に一人(ひとり)机(つくゑ)を控(ひか)へてた書生(しよせい)が居(ゐ)て...
泉鏡太郎 「麻を刈る」
...疊の上に食卓一つしかない殺風景な室だ...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...そこは疊敷になつてゐた...
鈴木三重吉 「赤い鳥」
...彼は手紙を疊み乍ら照ちやんに...
高濱虚子 「續俳諧師」
...左手は疊を敷いた室で...
豊島与志雄 「反抗」
...黎黒な肌に光りのある顏の五十格恰の巖疊な親爺である...
長塚節 「才丸行き」
...鉢植の梅が疊の上に散らばつて青い枝が下を向いて居る...
長塚節 「十日間」
...入口の二疊に大胡坐(おほあぐら)をかくと...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...疊の上へ延べたお神籤(みくじ)を見入りました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...身も世もあらぬ樣子で疊の上に突つ伏しました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...小さく疊んで紙入に挾(はさ)んだ小菊が一枚...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...梯子段の下に落ちて居りました」「その多賀といふ方の部屋は?」「店の裏の四疊半で...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...六疊と八疊の外には泉水に面して三尺の廊下が通り...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...思ひ直して離屋(はなれ)の六疊へ通せ――と言つたやうで」八五郎の説明は思ひの外確りして居ります...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...八疊に納めてありますが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...疊へ開いて置いた...
林芙美子 「暗い花」
...奧には土間の側に二疊か三疊ほどの疊が敷いてあるばかりだ...
若山牧水 「樹木とその葉」
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