...故に疊の代りにダーリヤの花の樣な深紅の色の天鵞絨を張つたソーフア數臺を備へて置く...
阿部次郎 「三太郎の日記 第一」
...其外(そのそと)は疊(たゝみ)二疊(にでふ)ばかりの...
泉鏡花 「怪談女の輪」
...自分で自分の身を疊の上へ投げる...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...疊の上にひつくりかへつて...
小穴隆一 「二つの繪」
...六疊間位に刳(く)り拔いてあるのが焚火の煤(すす)で餘計に闇くなつて居るのだ...
長塚節 「炭燒のむすめ」
...催馬樂には折り返し疊み返したる句おほし...
長塚節 「長塚節歌集 上」
...寢床の敷いてある六疊の方になると...
夏目漱石 「變な音」
...人手(ひとで)を借(か)りずに自分(じぶん)で疊(たゝ)んで...
夏目漱石 「門」
...彼(かれ)は室(へや)の隅(すみ)に疊(たゝ)んであつた薄汚(うすぎた)ない蒲團(ふとん)を敷(し)いて...
夏目漱石 「門」
...疊をあげ、戸障子を外(はづ)し、天井裏まで入り込んで、鼠一匹見落さないやうに探しましたが、曲者の姿は愚(おろ)か、暗がりに隱したらピカピカ光るだらうと思ふやうな、美しいお糸の姿も見えません...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...六疊の半分をひたす血の海の中に俯向きになつて居る梅吉の死骸を引起して見ると...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...女持の可愛らしい品だが中には大變なものが入つて居る筈だ」「へエ――」疊の上に落ちてゐた赤い羅紗(らしや)の紙入を開けると...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...伜の傳之助は店を疊んで行方(ゆくへ)知れずになつてしまひました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...手紙は半紙に書いて小さく疊んだもので...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...埃(ほこり)だらけの六疊...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...姉さんはまた小説を讀んでゐるの? 階下へいらつしやいよツ」「うるさいから厭よ」疊の上に寫眞が放つてあるのが杉枝の眼にとまつた...
林芙美子 「婚期」
...長々と疊の上に身を横たへた...
水上滝太郎 「大阪の宿」
...あとを疊と平床にしたことにある...
吉川英治 「折々の記」
便利!手書き漢字入力検索
この漢字は何でしょう??