...疊觸りの惡い自分の足袋の...
石川啄木 「病院の窓」
...色氣違ひのあなたのせゐですよ」と疊みかけて...
岩野泡鳴 「泡鳴五部作」
...この波瀾重疊の時代に官僚内閣とは――およそ無意味な話だ...
關口存男 「新獨逸語文法教程解説」
...材木と葺草とに不自由の無い爲めか家の構造は頗る大きく且つ岩疊で...
長塚節 「痍のあと」
...釣錢(つりせん)らしい札(さつ)と銀貨(ぎんくわ)を疊(たゝみ)に並(なら)べてゐた...
夏目漱石 「門」
...疊紙の中に入つて居たのは...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...半切(はんせつ)をキリキリと疊んだ手紙...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...六疊一パイの血の海です...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...此邊の井戸ですから石を疊み上げて立派には出來てゐますが...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...床の上にも、疊の上にも、夥(おびたゞ)しかるべき血の痕(あと)などは一つも殘つては居なかつたのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...平次は一歩六疊へ入つて居ります...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...逆手に疊の上に突つ立てるのです...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...繁りに繁つた老松の枝の蔭になつて、離屋の階下(した)の部屋は殆んど使ひ物にならず、物置き同樣にガラクタを詰めて、二階の二た間、六疊と三疊に、隱居――先代八郎兵衞と、その内儀のお妻が、心靜かに生活して居るのでした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...六疊は雜物で一パイ...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...繁昌の丹波屋ですが、空地の乏(とぼ)しいこの邊のことで、隱居部屋と言つても裏木戸に近く、塀にすれ/\で、一階は殆んど使ひものにならず、隱居の忠左衞門は、二階の六疊、羽織に包んだ石を吊られた松の、ツイ側(そば)に住んでゐるといふことでした...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...詳(くは)しく聽き度いが」平次は疊の上に膝を立てました...
野村胡堂 「錢形平次捕物控」
...彼は疊を叩いて非常に憤激して終ひには涙を滾した...
牧野信一 「文學的自叙傳」
...それから鐵橋の石で疊んだ橋臺が白くほのびかりしてならび私の心はどこかずうっと遠くの方を慕ってゐる...
宮澤賢治 「うろこ雲」
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