...でんぼう肌の畸人(きじん)だったのです...
芥川龍之介 「捨児」
...畸人だの、義人だのといふ名稱は、翁においては如何にも不似合に感じられます...
石川三四郎 「浪」
...それ故に椿岳の生涯は普通の画人伝や畸人伝よりはヨリ以上の興味に富んで...
内田魯庵 「淡島椿岳」
...恐らく今日の切迫した時代では到底思い泛(うか)べる事の出来ない畸人(きじん)伝中の最も興味ある一節であろう...
内田魯庵 「淡島椿岳」
...そして僕が平生求めようとして求め得なかったものを無造作に持っているという正に驚嘆すべき畸人だった...
海野十三 「深夜の市長」
...いや畸人といったのでは足りない...
海野十三 「深夜の市長」
...彼が悪人又は畸人であつたならば...
種田山頭火 「行乞記」
...ただ畸人としてのS先生の奇行を想い浮べて笑われたのだろうというくらいにしか思っていなかった...
寺田寅彦 「埋もれた漱石伝記資料」
...畸人(きじん)という通称があったが...
寺田寅彦 「追憶の医師達」
...わが亡友の中に帚葉山人(そうようさんじん)と号する畸人(きじん)があった...
永井荷風 「西瓜」
...畸人伝かなにかにあったっけ...
中里介山 「大菩薩峠」
...ここに弥之助が少年時代の思い出をたどって少々村の畸人伝(きじんでん)をしるして見よう...
中里介山 「百姓弥之助の話」
...是等は皆その当時の村の畸人(きじん)の一部であるけれども...
中里介山 「百姓弥之助の話」
...多々羅三平(たたらさんぺい)という畸人(きじん)がいると吹聴(ふいちょう)した事がある...
夏目漱石 「満韓ところどころ」
...『畸人伝』にもあるが清元の『保名』にもその名が残っている小西来山に...
長谷川伸 「母」
...凡骨の畸人と奇行ぶりは...
吉川英治 「折々の記」
...むかし禰衡(ねいこう)という畸人(きじん)がいましたが...
吉川英治 「三国志」
...あれは珍重すべき畸人でしたね...
吉川英治 「小説のタネ」
便利!手書き漢字入力検索